(『ニュートン 2014年7月号』から抜粋)
恒星の内部では、『核融合反応』が起きている。
これは、原子核と原子核が融合して、異なる元素の原子核を生み出す反応である。
恒星は、「巨大な元素合成の装置」とも言えるのだ。
質量の軽い恒星(太陽はこれに該当する)では、ゆっくりと核融合が進むため、寿命は長くなる。
質量が太陽の0.5~8倍の場合、水素からヘリウムが合成され、さらに炭素と酸素が合成されて寿命を迎える。
(太陽の5倍の質量の場合、寿命は数億年)
このクラスの恒星は、寿命を迎えると穏やかに外側の層を放出して、元素を宇宙空間へ解き放つ。
質量が太陽の8倍以上だと、恒星の内部ではネオンやマグネシウムまで合成される。
10倍以上だと、ケイ素や鉄も合成される。
10倍の場合、寿命は数千万年である。
こうした重い恒星は、寿命を迎えると『超新星爆発』を起こして、元素を宇宙空間へ放出する。
鉄よりも重い元素は、超新星爆発の際に合成されると考えられている。
(2014年9月11日に作成)