タイトル原発は、今すぐに廃止にしよう
(2012.8.22.)

今、『東電のテレビ会議映像』が、原発事故の真相解明の有力なデータとして、注目をあびています。

この映像は、東電の社内用のテレビ会議の映像で、原発事故の時に東電の首脳たちが、どのように対応したかが検証できる、貴重な資料です。

(この映像については、日記にも書いているので、そっちも読んでもらうと嬉しいです。)

本日の毎日新聞では、2面にわたって『東電のテレビ会議公開映像の検証』を載せています。

この検証記事を読んで、私がまず思ったのは、『東電に、事故時の対応マニュアルが全然無かったのだ』という事です。

東電首脳の会話から伝わってくるのは、「場当たりの対応」「やっつけ仕事」です。

3.11以前にも、原発事故はありました。
しかし、この記事を見ると、そこから学ばなかったのは明らかです。

現場の吉田所長は、唯一人、誠実に対応していますが、それでも場当たりの対応であり、「事前の勉強によって得た知識により、適切に対応している」という要素は一切ないです。

『原発が事故を起こすと、誰にもコントロール出来なくなる』という事が、この記事に載っている関係者の会話から、生々しく伝わってきます。

誰も、電源喪失をした原発がどう展開していくかが判らず、意見はすれ違ってばかりです。

この会話を見るだけでも、「原発は、私達が使用していいものではない」事が、理解出来ます。

この『東電のテレビ会議公開映像』は、一部がニコニコ動画にアップされており、私は見ました。

この映像はぜひ、多くの人に見てもらいたいです。
原発ムラの一端が見えます。

見て感じのは、「この公開の仕方では、検証は出来ない」という事です。

画面のぼかしと、音声処理が多すぎます。
そして、音声は「消されている」場合が多いです。

私は、この動画を見て、はらわたが煮えくり返りました。
この動画を見て、怒りを覚えない国民は、いないと思います。

「もし怒らなかったら、もはや人間ではない」と思うぐらいに、ふざけた公開の仕方です。
国民をなめているのが、伝わってきます。

東電としては、「何とか自分達を守らなければ」と必死なのでしょうが、やっている事は、「国民へケンカを売っていること」であり、正に逆効果です。

この有様を見ると、「一回、東電は破産させて、一からスタートした方がいい」と強く思います。

この動画の完全公開は、国民も、政府も、東京都も、メディアも、求めています。

それなのに完全公開がされないのは、まさしく有り得ない事です。

一体どうなっているのだろう?
こんな事を認めていてはいけない。

私はここで声を上げるし、皆さんも声を上げて下さい。

今回の映像を含めて、冷静に東電の仕業を眺めると、東電がこのように考えていた事がはっきりと判ります。

「金がもうかるから、危険だが原発を作ってしまおう」

「事故があったら、その時はその時だ」

「いざとなったら、国家規模の被害になるから、国がなんとかするだろう」

「俺たちは、国を支えているんだぞ」

今回の原発事故では、原発推進派の主張していた、「事故は絶対に起きない」「仮に事故が起きても適切に対応できる」「事故が起きても、一般人に被害は出ない」といった事が、『100%の虚偽』であった事が、明らかになりました。

人間には、誰にもミスはあります。
それに今回の事故は、日本では初めての大きな事故です。

だから、勉強不足のために(私利私欲のために、知識がありながら口を閉ざしていた者も、中には居るでしょうが)「原発は安全だ」と嘘をついた人々については、「一体何を勉強していたんだ?」とは思いますが、私は許します。

しかし、『原発は安全ではない』と判明したのに、未だに原発を推進し、あろうことか「防災の対策をするから、原発は安全だ」などと言って、事故の検証もせずに再稼動を推進する事は、とても許せない。

「ふざけるんじゃない! 恥を知れ!」と、声を大にして言いますよ。

原発の推進派は、「原発を無くすと、電力が足りなくなる。だから、原発無しは非現実的だ」と言います。

さらに「原発がなくなると、電気料金が上がるから、経済が成り立たなくなる」と言います。

私はこういった意見に対し、自分なりの意見を、ここから述べます。

今、猛スピードで日本は、『クリーンエネルギー』と『節電』に舵をきっています。

ここ半月ほどの間でも、「大型家電量販店で太陽光パネルを販売し始め、好調だ」とか「大企業が大型パネルの設置事業に参入」とか「政府の支援により、クリーンエネルギーが採算がとれるようになった」と、報道されています。

昨日の毎日新聞にも、「7月の電力販売量が、前年に比べて6.3%減った。関西電力は16.9%も減った」と出ています。

私は、この『クリーンエネルギーの普及』と『節電努力』により、これから数年で、電力会社の電力販売量はもっと減ると思います。

この事により、「電力不足で困る」という状況には、まずならなくなると予想します。

電気料金が上がる事については、国民の皆さんに、この様な考え方を提案します。

私達は、自分の生活を守るために(安心を手に入れるために)、生命保険や自動車保険や火災保険に入りますよね。

電気料金の値上がり分も、保険のようなものだと考えれば、いいのではないでしょうか。

『日々、安心して暮らすための掛け捨てのお金だ』と思えば、納得出来るのではないでしょうか。

多くの人が、健康のためや、安心のために、かなりの金額を投じています。

原発をゼロにして、心理的に安心すれば、国民全員の健康や安心につながります。
そこに多少の金額を投じても、いいのではないでしょうか。

一方、経済界は、電気料金の値上げに耐えて、克服するべきだと思います。

経団連などの財界人が、「原発が無いと経済は保てない」とか「原発は日本に必要な技術だ」との発言をする度に、「財界は、もう日本の良識を代表していない。単なる利益追求団体に成り下がっている」と感じています。

本質的に、企業は『消費者の幸福』のために存在しています。

消費者が原発を望まないなら、それを受け入れた上で商売をするのは、当然の事だと思います。

消費者が「原発は私達の幸福に寄与しない」と言っているのに、「原発は幸福のために必要だ」とか「最悪の場合、海外に工場を移転する」などと、まったく消費者の気持ちとずれた、我が儘な発言をする財界人がたくさん居ます。

「こんな連中が企業のトップで大丈夫なのか? 日本経済が低迷するのは、至極もっともな事だな」と思ってしまいますよ。

原発は、『廃炉が大変』という要素もあります。

使用済み核燃料などの廃棄物について、処理のめどが全然立っていないのに再稼動をするなんて、狂気のさたであり、「将来への無責任の極み」だと思います。

これからの原子力業界の情熱は、「どうやったら、最良のかたちで、核廃棄物を最終処分できるのか」に絞るべきです。

それと、「世界に原発事故の恐ろしさを伝える事」。

この2つのテーマで、充分に情熱は満たせるでしょう。

長い文章になりました。

最後に、皆さんに次の事をお願いしたいです。

「自分の感覚を大切にすれば、原発を無くす事が良い事だと、すぐに確信できる。

様々な意見が飛び交っていますが、他人の意見よりも、あなたの感覚を信じて下さい。」


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