(『大統領の検屍官』シリル・ウェクト著から抜粋)
ケネディ暗殺事件を解決するには、ケネディの遺体を発掘することだ。
頭蓋骨を調べれば、弾丸がどの方向から何発飛んできたかが判明する。
遺体を見れば、検屍写真が改竄されたかも判る。
しかし、ケネディ家が発掘調査を許してくれる日は来ないだろう。
この事件を通して、私にとって最大の謎だったのは、『ケネディ家の子供たちが何の反応も示さないこと』だった。
もし私が謎に包まれた殺され方をしたら、我が子たちはきっと大騒ぎする。
でもケネディ家は、真相に興味がないようだ。
私にはとても理解できない。
1993年6月にジョン・コナリーが76歳で亡くなった時、私はFBIに対して「彼の体内にある弾丸の破片を摘出したい」と要請した。
司法省は同意してくれたが、コナリー家が摘出を断ると、司法省は要請を取り下げてしまった。
○ 村本のコメント
ケネディ家が真相究明に無関心なのは、この事件の背景には『ケネディがCIAやマフィアと深く繋がっていたこと』があるからでしょう。
ケネディ家は、JFKの父親の代からマフィアと関係があり、JFKが大統領に当選した時もマフィアが選挙戦で協力していました。
そして、JFKは在任中に数々の秘密作戦をCIAに命じていました。
よく「ケネディはCIAと対立していた」と言われますが、実際には「ケネディがCIAを解体して、自分に都合のよい新組織にしようとしていた」のです。
私は、ケネディが偉大な大統領だったとは思いません。
彼のした事を仔細に見ていくと、ろくな事をしていません(特に外交では)。
実像は、大して有能ではなく、権力欲の権化だったと思います。
仲間だったCIAやマフィアを裏切り、自分だけが生き延びて独裁的な力を持とうとしたため、暗殺されたのだと考えています。
真相を明らかにすれば、ケネディ大統領がCIAやマフィアと深く繋がっていたことや、仲違いして殺されてしまったことがバレてしまいます。
だからケネディ家は、何も動かないのでしょう。
(2014年12月26日に作成)