モローは、JFK暗殺で使われるライフルとトランシーバーを用意する

(『ケネディ暗殺』ロバート・モロー著から抜粋)

JFK暗殺の計画に私が巻き込まれたのは、1963年7月1日だった。

CIA幹部のトレーシー・バーンズから連絡をうけ、「7.35ミリのマリンカ・カルカーノ・ライフルを4丁、購入してくれ」と要請された。

私が承諾すると、バーンズは「ライフルを分解して隠した後に、迅速に組み立てらてるように改造してくれ」と言った。

彼は、「このライフルは極秘作戦に使用される」と教えてくれた。

同じ日に、(亡命キューバ人でCIAとつながる)デル・バレからも電話があった。

「どのような通信装置からも探知される事のない、4台のトランシーバーがほしい」と要請してきた。

50~100キロヘルツに限られた超小型ユニットなら、傍受されることはまずない。

「この低い周波数は傍受できない」と、私は保証した。

デル・バレは、「トランシーバーとライフルを、デイブ・フェリーに渡してほしい。この道具は、自由キューバ委員会のためのものだ。」と言った

(自由キューバ委員会は、ガイ・バニスターが設立した。

自由キューバ委員会、自由のための市民委員会、キューバ解放委員会は、実際には1つの組織だった。

「ミューレン・アンド・カンパニーは、CIAのために、自由キューバ委員会を設立・運営していた。」と、CIAのE・ハワード・ハントは語っている。)

63年7月15日までに、4丁のライフルを購入して改造した。

3つのネジを外すだけで、すばやく分解できるようにした。

トランシーバーは、8月1日までに出来上がった。

8月の第1週に、デイブ・フェリーが電話をかけてきて、彼にライフルとトランシーバーを渡した。

フェリーは、「ライフルは国家元首の暗殺に使われる。おそらく標的はドミニカ共和国のファン・ボッシュだ。」と明かした。

ファン・ボッシュは、9月25日にクーデターで失脚したので、彼に対して使用する必要はなくなった。

そして、JFK(ケネディ暗殺)に使われることになった。

私は知らなかったが、アメリカ大統領を殺す武器を提供してしまったのだ。

(2016年4月15日に作成)


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