(『JFK ケネディ暗殺犯を追え』ジム・ギャリソン著から抜粋)
私の所に、ケネディ暗殺の目撃者であるジュリア・アン・マーサーがやってきた。
ウォーレン委員会の書類でマーサーの供述をすでに読んでいたが、私に話したい事があるというので会うことにした。
ウォーレン委員会での彼女の供述を見せると、彼女は目を通し「ひどい手の加えようですわ。言った事と逆の事が書かれています」と頭を振った。
暗殺事件の1時間ほど前、彼女は渋滞のためグラシー・ノールを過ぎたあたりで車を停めた。
右側に停まっていたピックアップ・トラックから、ライフルを持った若い男が降りるのを見て、彼女はびっくりした。
トラックの運転手にも目をやったが、丸顔で茶色い目をしていた。
ライフルを持った若い男はグラシー・ノールに登っていったが、近くにいる3人の警官はまるで無関心だった。
暗殺後にマーサーはこの事を警察に連絡し、FBIの支局に呼ばれてたくさんの顔写真を見せられた。
運転手の顔として選んだ数枚のうち1つは、ジャック・ルビーのものだった。(ルビーはマフィアの幹部で逮捕歴がある)
日曜日にジャック・ルビーがオズワルドを殺すところをテレビで観たマーサーは、トラックの運転手に間違いないと確信し、ただちにFBIに連絡した。
しかしFBIの作った供述書では、この事実が記録されていないのだ。
ダラス保安官事務所も、手の込んだ細工をしている。
マーサーから証言をとっていないのに、運転手を確認したことはないという宣誓つきの供述書を作成している。
マーサーはその供述書を見て、「私の署名ではありません」と言った。
彼女の話は寒気を催させるものだ。
FBIもダラス警察も、事実を隠蔽するために供述に手を加えたのだ。
(2018年8月31日に作成)