(『世界歴史大系 アメリカ史2』から抜粋)
アメリカの人口は、1870年~1900年の間に3600万人増えたが、そのうち1200万人が移民であった。
1880年代になると、それまでのイギリスやオランダやドイツ等からではなく、「イタリアやポーランドから」の『新移民』が急増した。
新移民たちは、貧困で教育程度が低く、農村の出身だった。
彼らは、都市の下層労働力となり、スラムを形成した。
新移民たちは、妻は外に働きに出て、子供は学校で学ぶよりも工場で技能を身につける事を望んだ。
(日本では近年、共働きが増えている。
女性の社会進出と美化される事も多いが、生活のために行う場合は貧困の証だと、ここから分かる。)
ユダヤ人の移民も、進んだ。
すでにドイツ系のユダヤ人は、移住をして地位を得ていた。
彼らは、近代文明に適合しない教えは放棄する、改革派だった。
1880年代からは、東欧系の敬虔で正統なスタイルを維持するユダヤ人が移住してきて、シナゴーグ(ユダヤ教の教会)が急増した。
(2012.12.27.)