ニール
あなたは、「昔よりも情報があるのだから、信念を拡げればいい。
そうやって、新しいやり方で前進すればいい」と言います。
しかし、神については、新しい情報なんてありませんよ。
神
この本がある。
ニール
あなたは、この本が聖書やコーランやバガヴァッド・ギーターと並ぶものだと、おっしゃるのですか?
神
それなら訊くが、いま挙げた本は、聖なる啓示に導かれて「人間が書いたもの」ではなかったかね?
ニール
その人達は、特別の人間ですよ。
深い理解やインスピレーションを持っていた人達です。
神
あなただって、深い理解やインスピレーションを持つ事ができる。
いいかね。『すべての人間が、聖なるインスピレーションを得られるように生まれついている』のだよ。
あなた方は、皆が特別だ。
ただ、それを知らないし、信じていない。
ニール
どうして私たちは、知らないし信じていないのでしょうか?
神
組織的宗教が、「あなたは特別ではない」と教えてきたからだ。
あなた方は、「お前は罪人で価値がない」「神のインスピレーションを得られるのは、ごく少数の者だけだし、みな故人なのだ」と教わってきた。
ニール
どうして、そんな事になるのでしょうか?
神
そうしないと、新しいマスターや預言者が現れて、あなた方に新しい啓示をもたらし、新しい理解が生まれてしまうからだ。
そんな事は、すでに地位を得ている組織的な宗教には我慢がならないのだよ。
だから、あなた方の宗教では、「神の直接の啓示は、遠い昔に終わった」という事では一致している。
あなた方は、「古い書物にだけ、聖なる啓示が記されている。現代に生きる(新しい)人間には、聖なる啓示はもたらされない。」と信じている。
地球人の進化に時間がかかるのは、このおかしな思い込みのせいなのだよ。
皮肉な事に、あなた方の思い込みは、人間に関しては逆になる。
人間については、「若い方が(新しい方が)価値がある。年寄りには価値が無い。」と思っている。
1800年代末のヘルマン・キュンメルという医師は、「手術の前には、手を洗った方がいい」と主張して、大変な目に遭った。
キュンメルは笑い者にされて、医学界から追放されてしまった。
こうした、新しい考え方を拒否するあなた方の習性が、進化を遅らせてきたのだよ。
(『新しき啓示』から抜粋)