神
『生命/人生についての5つの誤解』の、第5番目の誤解はこれだ。
「大きな相違を解決するためには、人間が殺し合うのは適切である」
ニール
あなたは、「多くの宗教が、この考え方を推進する側にまわっている」と言いますね。
神
そうだ。
「人間の弱さや相違には、残虐な殺人で応えても構わない」と、多くの宗教が聖典を通じて教えてきた。
この考え方は、人間の本能に反するが、組織的宗教は人間の考えを組みかえてしまった。
あなた方は、「人間が傷つけ合い殺し合うのは、神の意志だ。神は、傷つけ合い殺し合うのを望んでいる」と教えられてきた。
ニール
それは、言い過ぎじゃないですか?
神
そうかな?
旧約聖書で、イスラエル人が仔牛を礼拝した時、何が起こったかな?
神の指示で、3千人が殺されたのではなかったか?
バアルを礼拝した2万4千人のイスラエル人に対しても、神はモーセに「この民の頭を捕らえて、さらし者にせよ」と命じた。
ニール
旧約聖書についての評釈によると、合わせて100万人の人々が、神の手で(神の命令で)打ち殺されているそうです。
神
モルモンの書にも、このような事が書かれている。
「泣きわめくがよい。主の日は近づいている。
主の日が来れば、土地は荒れ果て、罪人は滅ぼされる。
神は悪人を罰し、悪に加担した者は剣でとどめを刺される。
悪人の子らも、こなごなにされる。
家は破壊され、妻たちは犯される。」
ニール
モルモンの書に、そんな事が書いてあるのですか?
神
ニーファイ第2書を見てごらん。
あなた方が認めなければならないのは、『多くの聖典が、神自身が逆らう者を殺す姿を描き、「あなた方も神のために殺せ」と教えてきたこと』だ。
ニール
私たちは、重大な問いかけをした方がいいです。
人間が聖典に記した神の言葉には、誤りはなかったのか?
神や生命/人生について、まだ知らない事があるのではないか?
新しい福音があるといいのですが。
神
あるよ。
すでに、『神との友情』の中で示している。
あなた方の世界を変える、新しい二行の福音だ。
『私たちは、すべて一体である』
『私たちの道が優れているのではなく、これは1つの道にすぎない』
ニール
これが世界の講壇から語られたら、すごいメッセージになりますね!
ローマ法王やイスラムの宗教指導者などの口から出たなら、力強いメッセージになるでしょう!
ローマ法王やアメリカ大統領がこう言うのを、想像してみて下さい。
「私たちはすべて一体です。
神への道は沢山あり、神は誰も否定なさらない。
私たちの道が優れているのではなく、これは1つの道にすぎない。」
これを宣言すれば、批判合戦は消えるでしょう。
神
あなたは今、すばらしい状況を描いてみせた。
それでこそ、世界は変わるだろう。
ニール
しかし現状では、彼らのメッセージは、まったく反対の前提の上に成り立っています。
分離と優劣の上に成立しているんです。
神
そう。そこを、変えなければならない。
(『新しき啓示』から抜粋)