ニール
人々を動かすには、どうすればいいのでしょうか?
神
人々は、「自分は無力だ」と思えば何もしない。
「自分に何かが出来る」と信じられれば、人々は行動するよ。
だから、人々に『何かが出来る』と納得させなくてはいけない。
それから、『人々が想像しているよりも、変化は簡単にできる』と見せることだ。
これを実現するには、まず1つの在り方を生み出し、その在り方から自然に生じる行動をとればいい。
あなた方は長い間、「行動すること」で問題を解決しようとしてきた。
だが、それでは長続きのする変化は起きない。
『在り方』、これが答えだよ。
『在り方』を変える事こそ、長続きのする変化を生む。
あなたの『存在の仕方』が変われば、世界に変化を引き起こせる。
だから、『存在の状態』を変える事を目指しなさい。
最初に世界を変えようとせず、まず自分を変えようとしなさい。
ニール
世界を変えようとするな、とおっしゃるのですか?
神
私は、「最初に世界を変えようとするな」と言ったのだよ。
最初から世界を変えようと思っても、変えられはしない。
まず自分を変えなければ、世界を変える事はできない。
『自分の中で新しい結論を出し、その決定を生きること』
この行為から始めなくてはならないのだ。
この内的なプロセスは、あなたの周りの世界を変える。
あなたが何者であるか、どんな存在であるかは、想像以上に世界に大きな影響を与える。
あなたの内的なプロセスを他者と分かち合う時は、あなたの考え方を分かち合うのではなく、『あなた自身の体験』を分かち合いなさい。
そして、『彼らは彼ら自身の答えを知っている事』を教えてやりなさい。
それから、「私の内的なプロセスや分かち合う情報は、世界に影響を及ぼすだろう」という期待は、捨てなさい。
結果を求めてはいけない。
ニール
どうしてですか?
結果が出てこそ満足できて、さらに前進できるのではありませんか?
神
結果を求めていると、結果が出なければ欲求不満になり前進を止めてしまう。
そうなれば、あなたは敗北する事になる。
ニール
では、どうすればいいのでしょうか?
神
まず、『自分の努力や行動は、自己を実現するためである』と、明確に認識することだ。
人生の目的は、「新たに最高の自分を創造すること」「真の自分を知って、それを体験すること」だ。
これが進化であり、あなた方の喜びなのだ。
あなた方の喜びは、より大きな自分自身を知ることだ。
「他の人達の信念を変えさせたいから、自分の信念を変える」、というのはやめなさい。
『自分の新しい信念が、自分をより正確に表すから』、この目的で信念を変えなさい。
だが、あなたが変わった時に、周りの世界も変わる。
それは、あなたが他者を変えようと思ったからではなく、逆に思わなかったからだ。
人は、「変われ」と言われても、変わるものではない。
権力者から命じられれば、一時的に表面的な変化をするかもしれないが、内側の真実は変わらない。
従属は創造ではないし、自発的な創造だけが進化の行動だ。
だから、世界を変えようとは思わないことだ。
世界に見たいと思う変化を、自分自身の在り方にしなさい。
ニール
ガンジーは、それをしましたね。
神
そう、彼はそれを示した。
ガンジーはまず、ある在り方を達成した。内から成し遂げたのだ。
その次に、やっと外に向かう行動をした。
彼は、行動の結果としてある在り方を獲得したのではない。
彼の達成した在り方が、行動に反映されていたのだ。
(『新しき啓示』から抜粋)