神
思い出すことの7番目は、これだ。
『死は存在しない』
ここで、念のために繰り返しておこう。
「あなたの視点が、あなたの現実を創り出す」
ニール
すると、「死後には何もない」と思っていれば、そうなるのですか?
神
『死は存在しない』という「究極の現実」は、変えられない。
しかし、あなたの経験する事は変えられる。
神なしで生きる事も死ぬ事も不可能だが、そうだと思う事は可能だ。
あなたが、「人間は、神なしで生きて死ぬ」と信じていれば、その通りの経験をする。
そして、どんな経験も、自分が選べばいつでも変えられる。
そこで、思い出すことの8番目だ。
『究極の現実は変えられないが、それをどう経験するかは変えられる』
ニール
それは、どういう事ですか?
神
あなたは、歩いている時に、にわか雨に降られたことがあるだろう?
その時に、そのにわか雨を「間が悪い」と思ったか?
それとも「気持ちがいい」と思ったかな?
ニール
どちらもあります。
仕事中だった時は「間が悪い」と思ったし、デート中だった時は彼女と共に「気持ちがいい」とはしゃぎました。
神
そこで質問だ。
2つの雨には、何か違いがあったかね?
ニール
いや、同じでした。
どちらも、夏のにわか雨でした。
神
それでは、2つの体験では何が違っていたと思う?
ニール
私の視点です。
神
そうだ。
あなたは仕事中の時でも、「少し位は濡れても問題ない」とか「気持ちいい」と思う事もできた。
そういう見方も出来たのだ。
にわか雨を、『究極の現実』だと考えてごらん。
あなたは「雨が降る」という現実は変えられないが、見方によって「雨に降られた自分の体験」は変えられる。
これが、生命/人生の最大の秘密だよ。
ニール
しかし、「死は存在しない」というのは、本当なのですか?
神
たくさんの宗教が、『永遠の生命』を説いているではないか。
ニール
もし、神や永遠の生命を信じていなかったら?
神
あなたの経験が変わる。
あなたは、信じる事を経験するから。
死の瞬間も、あなたは自分が信じている事を体験する。
あなたの信念の基礎は「あなたの認識」であり、認識の基礎は「あなたの視点」だ。
ニール
すると、新しい見方をすれば、私の認識は変わるのですね。
神
そうだ。
死後の経験は、その人の見方(視点)によって、全然違うのだよ。
(『神へ帰る』から)