ニール
あなたは、「死後の第2段階では、自分の信じていた事が実現される」と言います。
その考え方だと、不安、恐れ、罪の意識がある人々は、救いがないように思えます。
不安や恐れを抱えて死ぬ人の方が、多いんじゃないかと思うのですが…。
神
あなたの心配は分かる。
しかし、すべての魂は死後に、安らぎと喜びと愛を見いだす。
「自分は地獄に落ちる」と想像すれば、地獄に落ちる経験を創造するが、その体験との感情的な繋がりはない。
そういった経験を創造する魂は、そこから智恵を引き出すためにするのであって、苦しみはしない。
死後の世界には、苦しみは存在しない。
ネガティブなものは何もない。
ニール
でも、苦しむ事を選択したら、その経験を創造するのでしょう?
神
苦しみの経験を創造するが、苦しみはしない。
たとえ苦しみの経験を創造しても、経験したとたんに「これは経験したくない事だ」という選択をする。
魂は、「苦しみ」という概念・考え・経験が、現実的ではないこと(真実ではないし、何のメリットもないこと)を、瞬時に理解する。
死後の第1段階では、「身体は自分の現実ではないこと」を理解する。
死後の第2段階では、「精神や思考も、自分の現実ではないこと」を理解する。
死後の第1段階で「自分は身体ではなかった」と気付くと、魂の視点は大きく拡大する。
この拡がった視点から見れば、「自分は苦しまなければならない」とか「自分は罰を受ける」という考え方が無意味だと気付くのは簡単だ。
魂にとっては、経験を創造する理由は、その経験に関連した事を「思い出す」以外にはない。
地獄に落ちるとか苦しむという経験が、『自分の心の中で創り出された経験』だと思い出せば、目的は達成されて、その経験は無意味になる。
(『神へ帰る』から)