ニール
あなたは、「死後には、苦しみはない」と言います。
ほんの僅かな瞬間でも、苦しむ事はないのですか?
神
死後には、「ほんの僅かな瞬間」というものはない。
死後には「時間」が無いから、物事はすべて同時に起こる。
ニール
ちょっと待って下さい。
あなたは、「死後の体験は段階的に起きる」と説明してきたじゃないですか。
神
あなた方に分かってもらい易くするために、そう説明したのだ。
本当は、すべての段階は同時に経験される。
新しい経験が、前の経験を「消し去る」。
だから、前の経験は無かったのと同じだ。
「あなたは、たった今のあなたであって、他の自分(過去の自分)であった事はない」というようなものだな。
ニール
それでは意味が通りませんよ。訳が分からないや。
神
それでは、「死後には、すべての事は連続的かつ同時的に起こる」と言おうか。
ニール
ますます分かりません!
出来事は、連続的に(順番に)起こるか、同時に起こるかの、どちらかです。
神
いいかね。人生/生命のすべては、連続的かつ同時的なのだよ。
ニール
頭が真っ白になっちゃうな。
神
精神を出来るだけ広げてごらん。
一緒に、時間が存在しない現実を想像してみよう。
そこには、『今という黄金の瞬間』しかない。
過去・現在・未来のすべてが、たった今に起こっている。
これは、あなたの生涯のすべてに当てはまるんだよ。
ニール
「あなたの生涯のすべて」というのは、輪廻転生する私の生涯のすべてですか?
神
そうだ。
同時に、「あなたが転生した、この生涯のすべて」という意味でもある。
ニール
それでは、私はこの生涯を、何度も通過しているのですか?
神
その通りだ。
多くの可能性が、多くの経験が、今に同時に起こっている。
ニール
すると、「平行世界」があると、おっしゃるのですか?
神
そうだ。
あなたは、三次元しかない世界に生きていると思っているのか?
本当は、目に見える以上の事が進行している。
あなたは、無限の可能性のある「多次元の場」から、経験したいと思う可能性を選択する。
そして、「違う選択をするあなた」も存在する。
ニール
すると、私は多次元に存在しているのですか?
神
その通りだ。
(『神へ帰る』から抜粋)