ニール
あなたは、「誰でも、死は自分で選んで行う」と言います。
でも、私は死にたくなんかないですよ。
神
死が、あなたの意思に反して起こると思うかね?
ニール
そう思っている人は、たくさんいるでしょう。
神
何事も、あなたの意思に反して起こる事はない。
それは不可能だ。
そこで、思い出す事の3番目は、これだ。
『あなたは、自分の意思に反して死ぬ事はない』
ニール
それが本当なら、どんなにほっとするか知れないな。
でも、起こってほしくない事が、現にたくさん起こっていますよ。
神
あなたが起こってほしくない事は、何も起こりはしない。
起こってほしくない事が起こっていると、「想像すること」は可能だ。だがそれは、自分を犠牲者だと思えるだけのことだ。
「起きてほしくない事が起きる、自分は犠牲者だ」という考えは、進化を遅らせる。
こうした考えは、視野が限られている証拠だ。
ニール
でも、レイプされた人や、蛮行によって村を滅ぼされた人達に、「犠牲者などあり得ない」なんて言えませんよ。
神
苦しみの最中にある人達には、深い同情と優しい愛情を持って寄り添えばいい。
霊的な真実をその人達に言っても、癒せはしない。
まず寄り添って痛みを癒し、それからその痛みを創り出した思考を癒しなさい。
痛みが癒されれば、人は「真の犠牲者などいない」との認識レベルに到達できる。
ニール
大抵の人は、「真の犠牲者などいない」という言葉を、なかなか受け入れられないと思います。
神
これは、宗教が長年に渡って言ってきた事と、別に違いはない。
宗教は、「神には完璧な計画がおありだ」と言うじゃないか。
この『完璧な計画』という考え方については、この対話の後の方で取り上げよう。
(『神へ帰る』から抜粋)