神
私は幻想について説明してきたが、あなたは「幻想であるとしたら、どうしてこれほど現実的なのか?」と問いたくなるだろう。
あなたの問いに答えよう。
幻想が現実的なのは、『人々がそれを、幻想ではないと信じている』からだ。
この世界は、すべてはあなた方が信じるとおりになる。
(あなた方が、すべてを創造している)
かつてあなた方は、「太陽が地球の周りを巡っている」と信じていた。
そして、すべての学問・知識が、それを証明していた!
あなた方はそれが真実だと確信し、それを中心にして天文学全体を作り上げたからだ。
かつてあなた方は、「物質はすべて、ある点からある点へと、時間と空間の中を移動する」と信じていた。
そして、すべての学問・知識が、それを証明していた!
あなた方はそれが真実だと確信し、それを中心にして物理学全体を作り上げたからだ。
よく聞きなさい。
不思議なのは、「そのシステム(学問体系)が機能していた」という事だ。
あなた方の観察は信念を支え、信念は知識を作り上げた。
後になって、もっとよく観察した時に、あなた方は考え方(信念)を変えた。
だが、最初に変わった考え方を言い出した人達は、「異端者」「愚か者」「夢想者」と言われたのだ。
最初に考えを変えた者は、「地球が太陽の周りを回る」とか「物質はある所で消滅し、別の所で現れる」と主張したが、『冒とく』というレッテルを貼られた。
真実と呼ばれるものは、「あなた方の大多数の信念・主張」である。
だが、信念と観察のどちらが先なのだろう?
これが大切な疑問だ。
あなたは見たいものを見て、見たいと期待するものを見る。
そして、見えると期待しないものは見えない。
なぜなら、あなた方には『客観的に観察することは出来ない』から。
科学は、「何事も、観察者の影響を排除して観察することは出来ない」という結論を出した。
霊的な世界ではそんな事は当たり前だったが、科学がようやくそれに追いついた。
研究は、二重盲検法で確かめなければならない事になった。
あなた方は、幻想を「現実だ」と信じているから、「これは現実だ」という結論に達する。
(『神とひとつになること』から抜粋)