(『音楽用語事典』リットーミュージック発行から抜粋
2010年6月2~3日にノートにとって勉強した)
🔵ラテン・ミュージック
元来は南米諸国(ブラジルなど)の音楽の総称だったが、最近は中米やカリブ海、スペインの音楽まで含めることが多い。
🔵ハバネラ
ヨーロッパの民衆舞曲が、19世紀前半にキューバの黒人たちに演奏されるなかで変化してできた音楽。
ヨーロッパに逆輸入されて流行した。
ラテン・アメリカでも流行し、タンゴなどの母体にもなった。
リズムは4分の2拍子。
🔵ソン
キューバの黒人系の娯楽音楽。
元はキューバ東部の民謡から発し、1920年代に流行した。
当初はギター、トレス、マラカス、クラベス、ウッドベース、ボンゴの6人編成だった。
ルンバやチャチャチャ、サルサなどの源流となっている。
🔵ダンソン
19世紀の後半に、スペイン舞曲と黒人音楽が混合して、キューバで定型化した。
その古典的でメロディックな旋律は、チャチャチャなどの母体となった。
🔵チャチャチャ
ダンソンに歌を加えてモダン化したダンス音楽。
1940年代末から流行した。
フルート、バイオリン、ピアノ、ベース、パーカッションという編成。
🔵パチャンガ
チャチャチャと同様にダンソンから発達したダンス音楽。
1950年代末から流行。
ダイナミックな2拍手の中に、スペイン伝来のメロディの上品さがミックスされている点が特徴。
🔵ルンバ
キューバのダンスミュージックである。
合唱と打楽器によって構成され、ルンバ・コロンビア、ルンバ・ヤンブー、ルンバ・ワワンコなどの種類がある。
ソンにアメリカの楽譜出版社が付けた形式名を指す場合もある。
🔵ワワンコ
ルンバの一種。
プエルトリコやニューヨークでは最もポピュラーな形式。
大・中のコンガがベースリズムを刻み、小コンガがボーカルに対してソロ的に演奏する。きわめてアフリカ的である。
🔵マンボ
キューバ音楽においては、細かいリズムを繰り返す部分のこと。
さらに上記部分を繰り返して即興演奏を行なう、モントゥーノという形式を発展させたスタイルも指す。
以上のものを新形式にして、ペレス・プラードが商業化し1950年代に流行したスタイルも言う。
🔵ロカンボ
ロックンロールとマンボを合体させたもの。
1950年代末にキューバ出身のペレス・プラードが発表した。
🔵ブーガルー
1960年代にキューバやプエルトリコのミュージシャンが生み出した。
R&Bとラテンリズムをミックスしたもので、ラテン・ロックの先駆けともいえるスタイル。
🔵ソンゴ
キューバのチャン・ギート(ロス・バン・バンのパーカッショニスト)により、1970年代に作られたリズム。
ルンバ、モザンビーク、ソンなどのリズムが統合されている。
1990年代に入るとフュージョン系ミュージシャンに注目されて、アレックス・アクーニャ、カルロス・ベガ、デイブ・ウェックルなどのドラマーが世界に紹介した。
🔵サルサ
米国のニューヨークに住むプエルトリコ人やスペイン系移民たちが生み出した、キューバ音楽を元にした新感覚のラテン・ミュージックの総称。
アコースティックなサウンドを基本としたダンス音楽で、管楽器やパーカッションが多用される。
(2025年6月18日に作成)