PA用スピーカーの用語(以下は『音楽用語事典』リットーミュージック刊行から抜粋
2010年6月6~7日にノートにとり勉強)
🔵スタック(積み上げるの意)
スピーカーを積み上げること、あるいは積み上げられたスピーカーを指す。
🔵ステージ・スピーカー(俗称ではころがしと言う)
ステージ上の床に置かれる、フォールドバック(折り返し、演奏者の音確認)用のスピーカーのこと。
🔵ステージ・モニター
PAを使用して大音響で演奏した時に、演奏者が自分の出した音を確かめられるようにステージ上に設置する、演奏者用のモニター・スピーカーのこと。
演奏者は、スピーカーを使わずに、ヘッドフォンでモニターする場合もある。
🔵サイドフィル・スピーカー
ステージの両サイドからステージ内側に向けて設置される、フォールドバック用スピーカーのこと。
サイドフィル・モニター、あるいは単にサイドフィルとも呼ばれる。
🔵プロセニアム・スピーカー
ステージの前舞台をプロセニアムと呼び、その上方に埋め込まれたスピーカーをプロセニアム・スピーカーと言う。
ホールや劇場の常設PAスピーカーの中心である。
🔵トーンゾイレ(ドイツ語)
同じスピーカーユニットを縦に一列に並べたシステムのこと。
並んだ方向には指向性が鋭く、直角方向には指向性が広いので、小規模のPAや放送局のスタジオ・モニターに使われる。
ユニットは一般にはフルレンジが使われる。
🔵サイド・スピーカー
ステージ両サイドの壁に埋め込まれているPA用スピーカーのこと。
◎サラウンドなど
🔵サラウンド効果
疑似4チャンネル再生システムのこと。
マトリックス回路、ディレイ回路、位相シフト回路などによって、リア(後方)のサウンドを作り出し、2チャンネルよりも臨場感の高い音場を生み出す。
映画ソフトに使われるドルビー・サラウンドが有名。
🔵ドルビー
英国のドルビー研究所が発明したマルチチャンネルのステレオシステム。
映画などの音を4チャンネル(あるいは6チャンネル)化する方式。
左右信号に位相差を持たせて、別チャンネルの信号を合成している。
昔の4チャンネル・ステレオと非常に似た原理である。
映画のステレオ音響は、前方に3、後方に1の4チャンネル。(70ミリは前方5である)
サラウンドと呼ばれるマルチステレオは、前方2、後方2の4チャンネル。
🔵4チャンネル・ステレオ(フォー・チャンネルと読む)
前方の左右の他に、後方の左右にもスピーカーを配置して、360度に近い臨場感を狙ったステレオ再生の方式。
通常の2チャンネルのソースを使う場合は、位相をずらし、さらに遅延も加えて4チャンネル化する。
専用の4チャンネルのソースを使う方式は、様々である。
多く使われているドルビー・サラウンドは、4チャンネルをいったん2チャンネル化し、再生時に再び4チャンネルにしている。
そのためこのソースを通常の2チャンネルで再生することも一応可能である。
なお、他にも映画用の4チャンネルがあり、これは前方3チャンネル、後方1チャンネルである。
🔵クォドラフォニック
4チャンネルの録音再生システムのこと。
4チャンネル化で臨場感を高め、音場の表現を容易にしている。
サラウンドやDSPによるマルチチャンネルは、クォドラフォニックの変形といえる。
(以上は2025年9月22~23日に作成)