(『図説 楽器の歴史』フィリップ・ウィルキンソン著から抜粋)
🔵グラスハーモニカ
グラスハーモニカは、濡れた指先でガラス容器の縁をこすって音を鳴らす楽器である。
古くから、グラスの縁を濡れた指でこすると音が出るのは知られていた。
これを楽器にしてグラスハーモニカとして完成させたのは、アイルランドのリチャード・ポックリッジ(1695頃~1759)とされている。
アメリカの政治家ベンジャミン・フランクリン(1706~1790)は、37個のガラス・ボウルを横向きに並べて、中心に金属の回転軸を通し、これを操作するフランクリン型のグラスハーモニカを発明した。
作曲家では、ヘンデル、モーツァルト、ベートヴェンが、グラスハーモニカのための曲を書いている。
「クリスタル・オルガン」は、グラスハーモニカに似た楽器だが、金属管に共鳴させるので大音量が出る。
(2023年9月29日に作成)