(『図説 楽器の歴史』フィリップ・ウィルキンソン著から抜粋)
○グロッケンシュピール
グロッケンシュピールは、調律した金属の小さな板を叩くことで、鈴のような澄んだ音を出す楽器である。
シロフォンやヴィヴラフォンと同じく、マレットを使い、金属板の中央部分を叩いて演奏する。
マレットの丸い球の部分は、素材は色々とあり、素材によって音色が変わる。
モーツァルトのオペラ「魔笛」は、鋼の楽器を使うよう指示された場面があり、グロッケンシュピールのような楽器で演奏されたと思われる。
現在はチェレスタで演奏することが多い。
オーケストラでグロッケンシュピールを使うのは、キラキラした音色を添えたい時や、鈴の音を模倣する時などである。
マーチング・バンドでグロッケンシュピールを使えるようにしたのが、「ベルリラ」(別名はリラ・グロッケンシュピール)である
1870年代にドイツで誕生した。
ベルリラは、垂直に持てるようになっていて、ベルトで楽器を固定して、片手で楽器を構えて、もう一方の手で叩く。
(2023年12月31日に作成)