タイトルBIAS AMP2の音作り②

(備忘録として記述)

2025年に入り、3月下旬までに「Dewey Square」や「I Get a Kick Out of You」と、パーカーのコピー演奏をしたものを発表した。

その際の音作りで気付いた事を書く。

まず思うのは、今まで色々とパラメータをいじってきたが、アンプ部の低音や高音のノブは、12時にしていじらない方がいい。
いじる場合もほんの少し12時から動かす位。

さらに、アンプ部のボリュームとディストーションは、少し動かすだけでニュアンスと音が激変するので、調整が難しい。
これもできればボリュームは12時が良い。音が一番自然。
ディストーションは、ジャズだと9時くらいが良いようだ。

「プリアンプ」のTUBE STAGESは、4がベスト。
5だと力感は良いが、音が濁りすぎる。そして3だと力感と音量がなさすぎる。

「トランスフォーマー」(コンプ部)は、今までいじりまくったが、結局のところ、出力を最大にして、入力をゼロにするのが良い。コンプの調整ノブはゼロにして全く使わないと、最も音がリアルになる。

トランスのタイプは、Pureがベスト。最も良い音がする。

リバーブとノイズフィルターも、OFFにして使わないほうが音の劣化がない。

使うと良い音になる時もある。だが調整が難しいし、つまる所使わなくていい気がする。

「キャブレター(箱)」は、。

なにかのサイトか動画で、「BIAS AMP2で最もいじる所は、箱のマイクの位置」と言っている人がいた。

それで、久しぶりにマイク位置をいじってみた。

まずマイクを1本から2本に増やしたが、これで音量が増した。
音色を良くするために、アンプ部を上記のセッティングにすると、どうしても音量が足りなかったのだが、それが改善した。

それでマイクは、1本はデフォルトの「 」のままで、もう1本はリボンマイクの「 」にした。

違うマイクを組み合わせることで、音に深みが出た気がする。

マイクの位置は、今まではスピーカー・ユニットにかなり近づけていた。
しかし、マイクは近づけすぎると低音が出過ぎると言われているのを思い出し、いつも低音がでかすぎるので、少し離してみた。

すると低音のモコついた感じや、低音がでかすぎて赤マークが付く事がなくなり、音のバランスがとれた。
音色が綺麗になり、響きに芸術性が出てきた。

ちなみにギター録音時は、オーディオインターフェースのハイゼット・ボタンは押して、録音ボリュームは10時にすると、ちょうど良い感じだ。

音の波形は、トラックの上下幅の半分に収まる位だが、これ位で問題ない。
この状態で録音していっても、盛り上がってピッキングが強くなったり、厚いコードを弾くと、波形がけっこうギリ近くまで行くことがある。

マイク位置に話を戻すと、2本共、ユニットの中心近くに振動板をもっていくと良い音になる。

ユニットの中心から上下左右にずらすと、拾う音の周波数が変わる感じで、音も変わる。

音のニュアンス、音色の美しさ、音のリッチさを考えると、2本共に中心近くがベストのような気がする。

とにかくマイク位置と、ボリューム設定は、重要だ。
ここで音楽的な聴こえ方が大きく変わる。

マイクの音量は、メモリが黄色や赤にならない位に設定した。

マイクのマスターボリュームは、黄色にならないレベルだと音量が足りないので、もっと上げて黄色になるレベルにした。
本当は黄色にしないほうがいいいのかもしれない。

だが現実的には、このマスターボリュームで音量の最終調整するのが良いのだろう。

正直、アンプ部のボリュームよりもこっちで最終調整したほうがよい。
アンプ部のボリュームだと、歪み率が変わり、音が変わりすぎてしまう。

音量の最終調整は、DAWの側でも行えるが、スタジオワンのトラック・ボリュームで調整すると、音が劣化してしまう。
なのでBIAS AMP2で調整している。

(2025年3月23日に作成)

(以下は2025年8月18日に記述)

相変わらずBIAS AMP2を使ってギターの音を作っているが、ルルズ・バック・イン・タウンという曲の録音で、初めてナチュラルで良質の本物のギターアンプを使ったみたいな音に出来た。

前提として、5月くらいに使っているレスポールのトーンのポッドを外し、さらにボリュームを分解掃除したのがある。
これにより、かなり録れ音が良くなり、音に安定感が出た。

さらに8月に入ってからは、録音時に電線を繋いでギターのアースを水道管に流すようにしたが、これでさらに音が安定した。

PCのアースも取ってみたが、音がとても落ち着く。音のバランスも変わる。

以上のことで録れ音が良くなったのだが、それもあってBIAS AMP2の設定も変わってきた。

まずアンプの選択では、今年に入りプリアンプ部は「スタンダード」ではなく「Glassy」にしていた。

それで使う真空管は、色々と試してきたが、結局「12AU7」を2本にするのが最も自然で音色が良い。
ただし上手く調整しないと、パワー不足になる。

「Glassy」のプリアンプは、ブライドはOFF、ステージはTWOにしている。

ステージはONEよりもTWOの方が、奥行きや厚みが出て、音も自然な気がする。

LOWシェルフやハイシェルフなどはメモリを真ん中の5にしている。

ゲインは、上げるほど音が太くなるが、結局は5~6位(12時~少し上の辺り)に落ち着く。上げすぎると音が濁る。

「TONE STACK」は、だいぶ前から「スタジオ・イコライザー」にしている。

全部を聴いて、これが一番自然で音が良いと思う。

パワーアンプ部は、「Glassy」か「スタンダード」で迷ってきたが、このところは「Glassy」で落ち着いた。
美しい音色や自然なニュアンスを求めると、こちらになる。

使う真空管は、「6550」だと自然な音で、「KT88」だとさらに自然だがこれはパワー不足で使いづらい。

それで「6V6GT」はバランスが取れている。

「EL34」と「EL84」は、ハイゲインで音が荒い。

ずっと「6V6GT」か「6550」をメインにしてきた。「KT88」も使ったことがあるけど、音が大人しすぎで淋しくなる。

それで今回は、あまり使わなかった「EL34」にした。これは次の「トランスフォーマー」との兼ね合いで決断したこと。

「EL34」だと、力感は出るのだが、音が粗くなり、まとまらないと感じていた。
だから今までは使わなかった。

それでマスター(ボリューム)は、色々といじって来たのだが、今回は低めにして1時の所にした。
12時でも良かったのだが、少し華やかさを付ける意味で上げておいた。

次は「トランスフォーマー」はだが、これを今回、大きくいじった。

まずタイプは「ピュア・スタイル」で、これは変更はない。もうずっとこれにしている。

「ダイナミック・トーン」のメモリは、長いことゼロにしていたが、最近になり12時(真ん中)が一番自然な音になると気付いた。

「ハード」か「ソフト」かは、どちらが上下とかは無くて、曲の内容や、ソロか伴奏か、でその都度選んでいる。

で、肝心の「インプット」と「アウトプット」だが、「アウトプット」は最大値もしくは最大から少し弱めくらいがベスト。

最大にすると、音に厚みやパワーが出て、音色も深みが出る。

今までずっと、力感や音色については、パワーアンプを3時とか最大に上げる事で生み出していたが、そうではないと気付いた。

実物のアンプを使う場合、「トランスフォーマー」の部分は無いし(トランス自体はあるが)、正直、ここのパーツがよく分からなかったのだが、ここのノブを回して音の力感や音色の深みを出すのだと、ようやく気付いた。

BIAS AMP2は、そういう作りをしているらしい。

実物のアンプを使った経験から、音に厚みを出したければ「パワーアンプ部」のボリュームを上げるし、そこに歪みを加えたければ「プリアンプ部」のボリュームを上げるのだと考え続けていた。

この常識が、このアンプシュミレーターには通じないと、ようやく知った。

実際のところ、ここにあるコンプのボリュームは、使うのを前提にしている気がする。

コンプのボリュームは、今回は10時に設定した。
9時だと自然で、それ以下だとすごく音色は綺麗だが、音色に深みが出ない。
逆に12時まで上げると、演奏のニュアンスが出づらくなる。

コンプというのは、本来ギターアンプには無い機能で、だからBIAS AMP2のコンプはノブをゼロにしている事が多かった。

コンプを加えたい場合、別のコンプ・ソフトを立ち上げて使えばいいと考えてきた。

だが、それではどうしてもギター音に厚みや落ち着きが出ない。それに粗い演奏に聴こえてしまう。

私が音作りで苦戦してきたのは、ここの所だった。

結論としては、BIAS AMP2のコンプは使うしかないと思う。
ゼロにしておくと、演奏が実際よりも未熟に聴こえてしまう。

次は「CAB」だが、まず選択する箱は、セレッションの「G12Hアニバーサリー」。

これが一番ナチュラルだと思う。

それでスピーカーの数を1,2,4の中から選べるのだが、1だと音が詰まった感じで厳しい。

だから2と4を使ってきた。

しかし1が最も自然な気がしてきた。

4だと、音に余裕が出るので、かなり長く4を使っていたが、実際の自分のプレイに近いものを求めると1か2である。

1は、音にこもった感じがある。その一方で、定位とか音のまとまりは良い。

それでマイクは、ずっと一番上の「」を使ってきた。

一番音に迫力や力感があるからである。

しかし英語の説明をみたら、一番下の「」が最もナチュラルな音だという。

それで試してみたのだが、地味だが生音に近いニュアンスが出ている。

なのでこれからは「」を使おうと思う。

マイクの設置位置は、部屋の真ん中、スピーカー・ユニットの真ん中に、だいぶ前からしている。

これが基本のポジションらしく、音の変化が少なく、ニュアンスが自然。

で、マイクとマスターの音量だが、これはアンプ部との兼ね合いで調整が必要。
そして少しフェーダーを上げ下げするだけで音量がえらく変わる。

正直、このフェーダーはまだ最適の位置が分からない。

(以下は2025年8月25日に記述)

BIAS AMP2の設定だが、上記の8月18日からさらに変化が起きている。

重要な気付きは、「トランスフォーマー」のインプットとアウトプットは0近くまで下げたほうがいいという事。

0だとさすがに淋しいので、ほんの少し上げている。

インプットとアウトプットは、上げると音が変わるのだが、変わる方向が違う。
色々と試したが、同じくらいの数値に2つを揃えるほうが良い。

コンプのノブを0にしていても、インプットとアウトプットの上げ下げだけで音質は変わる。

とにかく「トランスフォーマー」は、コンプは0、インプットとアウトプットも0近くだと、最も音が原音に近くて、良い音になる。

「トランスフォーマー」を使わないほうが音が良いのだが、そうすると音量が足りなくなる。

そこで、「CAB」のマイクとマスターのフェーダーを最大まで上げるようにした。

そうしてさらにアンプ部のマスターとゲインも高めにする。
こうすれば、音量はきちんと確保できる。

アンプ部のマスターは、3時くらいがバランスが取れているが、最大近くまで上げてもパワーが出て面白い。

アンプ部のゲインは、2時くらいがベストか。これ以上だと歪みがきつくなる。
12時でも良いが、やや音像が細くて淋しい。

以上のセッティングだと、音がとても自然である。細かいニュアンスもだいぶ出る。

これで録音していたところ、音は良くなったのに、どうしても音から歪みが取れず、特に低音がボンと太く出過ぎる。
だから、ずいぶんと久しぶりにピックアップの高さを調整してみた。

高さをいじってみて、これまでよりも低くした。

低音は、3フレットくらいだとボンつかなくても、12フレットだとボンついていた。
それで、ピックアップの高さを下げると、12フレットでもボンつかなくなったが、そうすると音色も良くなった。

ただし6弦は、太いので12フレットだとまだボンついている。
でも6弦で12フレットを使うことはほぼ無いので、まあこれは気にしない事にした。

低音が、音色の向上と共に音が細くなったので、それに合わせて高音もピックアップの高さを下げてバランスを取った。

すると高音の場合、高さを下げるごとに、音にツヤが乗ってキーンと来るのが減ってきた。何の色付けも味付けも無い音という感じである。

今までだとツヤが乗らないと淋しいと感じ、ここまで下げなかったのだが、今はアコギ的なソロ・ギターをレスポールで弾くこともあるし、自然な音色を重視することにした。

今はフロントのピックアップしか使っていないし、フロントの高さを調整したわけだが、低音部のネジは3周、高音部は2周、左に回して高さを下げた。

ピックアップの高さを下げたことで、拾える音が小さくなった。

それで、今までは録音時にオーディオインターフェースの入力レベルは10時にしていたが、少し上げて10時半でちょうど良くなった。

あとは、PCのアースを水道管に繋ぐのは止めた。

PCのアースを水道管に繋ぐと、音が太くなり、特に低音は輪郭がくっきりするのだが、慎重に聴き比べたところ、自然な響きやニュアンスは繋がないほうが良い。

ちょうどYouTubeでアースは繋がないほうがいいという動画を見た。
その説明によると、アースを1つ1つの機器から取ると、多重アースでアース回路がループしてしまい、ノイズを拾いやすくなるとの話だった。

でもレスポールの場合は、アースを取って水道管に繋ぐほうが音が良かった。

ノイズのジジジという微弱な音が、見事に消える。

ただし、ギターの2つの場所からアースを取るのも試したが、それだとむしろノイズが出てしまう。

1点アースが良いと、他の動画で見たことがあったが、本当のようだ。

宅録というのは、良い音で録ろうとすると、このように本当に大変である。

だからこそスタジオ録音が未だに無くならないのだろう。

おまけになるが、上記のアース動画にて、フォノイコの場合は微弱な電流を扱うので、アルミで巻いてノイズ対策するのが良いと言っていた。

この話は、オーディオ雑誌か何かでも見たことがあり、ずっと前にレコードプレーヤーで試したことがあった。

ギターや声の録音も微弱な電流を扱うから、試しにオーディオインターフェースをアルミで巻いてみた。

すると、けっこう音が良くなった。ノイズが減ったというか、クリーンになり視界が良くなった感じがした。
なのでしばらくこのまま試してみようと思う。


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