(『音楽用語事典』リットーミュージック発行から抜粋
2009年10~11月、2010年6月にノートにとって勉強した)
🔵ブルース
19世紀半ばに、奴隷としてアメリカに連れてこられた黒人たちによって生み出された、哀愁を帯びた音楽。
後に生まれるジャズ、R&B、ロックなどの基盤ともなった。
特徴は次の4つ。
①主に恋愛や苦悩を歌った、3行形式の歌詞
②1コーラスが12小節というスタイルで、パターン化したコード進行
③ブルーノートを使ったメロディ
④トニック・コードにセブンス・コードを使う伴奏法(※ⅠをⅠ7にする)
🔵アーバン・ブルース
都会のブルースをいう。
第一次大戦による黒人の北米移住に伴って、北上したブルースが、そこでジャズ的アレンジを加えられ都会的に洗練されたもの。
🔵カントリー・ブルース
米国南部の田舎のブルース。
ギターの弾き語りが多い。
🔵デルタ・ブルース
ミシシッピー川とヤズー川にはさまれた三角州地帯で発生した、粗野でリズミックなカントリー・ブルース。
🔵シカゴ・ブルース
第二次大戦後にシカゴで生まれた、モダン・ブルース。
デルタ・ブルースの伝統を背景に、電気楽器を取り入れたバンド・スタイルを特徴とする。
マディ・ウォーターズとハウリン・ウルフが代表的な音楽家。
🔵ブギウギ
1920年代に、米国の黒人ピアニストによって広められた、ブルース・ピアノ奏法の1つ。
左手で8分音符のベース/リズムを刻み、右手でメロディのバリエーションをつけていく。
後に転じて、ノリの良いアップテンポのR&Bナンバーも指すようになった。
🔵アメリカン・ロック
1950年代のロックやニューウェーブ以降のロックには、この言葉はあまり使われない。
1970年代のサザンロックなど、米国の伝統に裏打ちされた泥臭いサウンドが狭義の意味。
🔵ウエスタン・ミュージック
1930年代にアメリカ西部で発生した白人音楽。
歌詞は西部に生きるカウボーイを賛美する内容が大半を占め、奏者の服装もカウボーイ・スタイルが一般的。
演奏面はテキサス・スタイルのフィドル奏法、ハワイアン ギター奏法、歌唱面ではヨーデルなどからの影響が見られる。
🔵ウエストコースト・ロック
1960年代の後半に、「フラワーチルドレン」に代表されるヒッピー・ムーブメントを契機として注目され始めた、アメリカ西海岸のロック。
サイケデリック、カントリーロック系、サーフ・ミュージック系と、様々である。
演奏面はテキサス・スタイルのフィドル奏法、ハワイアン ギター奏法、歌唱面ではヨーデルなどからの影響が見られる。
🔵オルターナティブ
既存のものに取って代わるもの、の意味。
1970年代後半に、ニューウェーブ系ロックの動きを総称してこう呼んだのが起源。
(2025年4月18日に作成)