(『音楽用語事典』リットーミュージック刊行から抜粋
2009年11月30日、2010年6月にノートにとり勉強)
🔵カッティング
レコード製作の一過程で、マスターテープの音をラッカー盤に刻み込むプロセスをいう。(マスタリングとも呼ばれる)
ラッカー盤は、レコードの原盤になる。
カッティングの際は、音量や音質を調整することが多い。
そのためカッティングの仕方で、レコードの音質は異なったものになる。
🔵カートリッジ
レコードの音溝から振動を受け、それを電気信号に変換する、変換器をいう。
正しくはピックアップ・カートリッジと言い、変換方式によって数種類に分類される。
①コイルと磁石を使ったダイナミック型
MM型、MC型、バリレラ型がある。
②コンデンサー型 静電誘導を利用する。
③セラミック型 圧電素子を利用する。
④クリスタル型 圧電素子を利用する。
🔵シェル
トーンアームにカートリッジを固定するための部品のこと。
材質や形状はさまざまであるが、アームとの取付部のコネクターは一部を除き互換性がある。
🔵スクラッチ・ノイズ
レコードに付着したホコリ、ゴミやキズ、静電気などによって、再生時にパチパチと出る雑音のこと。
🔵ストロボ・スコープ
ターンテーブルの回転数を調整するための装置。
縞模様が書いてある。
縞模様状のパターンを描いた円盤をターンテーブルに乗せて、ネオンランプや蛍光灯の光を当てて、模様が止まって見えるように調節する。
ターンテーブルに模様が刻まれている事もある。
🔵ダイレクト・カッティング・ディスク
ダイレクト・カッティングは、テープ録音の工程を省略して、演奏を原盤に直接カッティングする方法。
テープ録音の欠点であるヒスノイズや歪みをカットできる。
この方法で作られたディスクを、ダイレクト・カッティング・ディスクと言う。
テープによる編集ができないので、一度の演奏でミスのない、バランスの良い音を作らなければならない。
🔵ダイレクト・ドライブ
ターンテーブルをモーターの軸に直結して駆動する方式。
モーターはターンテーブルと一体で設計してある。
ベルト・ドライブやアイドラー・ドライブのような回転を伝達する介在物がないので、滑り損失がなく、ワウフラッター、S/N比、寿命などが良好になる。
回転数を検出して駆動回路にサーボをかけることで 安定した回転数を得ることができる。
🔵ターン・テーブル
レコード盤を乗せて、モーターによって一定の回転数で回す、金属性の円盤。
🔵トーンアーム
カートリッジをレコード面に水平にトレースさせる役目を持つ、腕の部分。
大別するとオフセット型とリニア・トラッキング型があり、前者はアームの支点で弧を描いて移動する。
後者は平行移動する。
🔵フォノ
アナログ・ディスクから読み取られる電気信号のこと。
レコード・プレイヤーの入力端子や、アンプのソースセレクターに、この表示がある。
🔵ラテラル・バランス
トーンアームの水平方向の重量バランスを指す。
このバランスをとるためにアームに付けられたウェイト(重り)を、ラテラル・バランサーと言う。
ラテラル・バランサーは、付いているアームと付いてないアームがある。
🔵ワウ・フラッター (略してワウ・フラともいう)
ターンテーブルの回転ムラのこと。
ワウは周期の長いムラ、フラッターは短いムラを意味し、その総計を規定の回転速度との割合で示す。
ワウ・フラッター が増えると、音は濁り、はなはだしい場合は音程がふらつく。
CDなどのデジタル機材では理論上発生しない。
🔵RIAA
アメリカ・レコード工業会のこと。
レコード録音・再生のイコライザー・カーブなどの規格を定めている。
このカーブはRIAAカーブと言われ、日本のJISもほとんど同じカーブを規格にしている。
また、ゴールド・ディスクの認定を行なっているのでも有名。
(2025年6月4日に作成)