ロンドンオリンピックを見て、感じたこと
(2012.9.9.)

ロンドンオリンピックが終わって、しばらく経ちました。
今回のオリンピックから感じた事を、総括してみます。

今回のオリンピックでは、『日本は沢山の種目で活躍しました』。

私にはそれが印象深いです。

なぜこの現象が起きたのかを考えましたが、震災・原発事故によって、日本人の意識が変わったからだと思います。

競技者や関係者が、以前は「自分が、自分が」と考えていたのが、震災・原発事故を経て、「人間の幸福とは何なのだろう」とか、「被災者の方を元気づけたい」とか、より高い意識を持つようになり、それが形として現れたのだと思います。

好成績を出した種目は「団体種目に多かった」ですが、私は競技している様を見ていて、日本人の意識の変革を、感じ取りました。

『日本人は、これまでよりも高度な一体感を表現している』と感じました。

日本人は以前から、「協調性」とか「集団のまとまり」がありました。
しかし、それは「個性の喪失」とセットだったと思うのです。

今回は『個性の喪失のない、一体感』を、私は感じました。
以前よりも、お互いを尊重している、お互いを補い合っている、そんな力を感じました。

日本人の未来に対して、すごくポジティブな気持ちになれました。

話をオリンピック全体に移すと、どの種目を見ていてもレベルの高さに驚きました。

「私の想定している人間の限界を突破しているなー」と何度も思いましたよ。

人間に限界は無く、無限の可能性がある事を、改めて実感しました。

もう一方で、10代で活躍する選手を見ていると、「人には生まれながらの性質・特質がある。若くして活躍する人は、努力とは別次元で存在する何かを持っている。」とも感じました。

これについては一般的には、「遺伝」とか「持って生まれた才能」と説明されます。

しかし、『人は、自分で親や環境を選んで、生まれてくる』という、霊的な認識に立つと、
もっと別の視点が生まれます。

「オリンピックに出るくらいに傑出した選手は、魂のレベルでその道で活躍する事を生まれる前に選択し、それを生まれてからも忘れずにいて、実現させたのか」と思いました。

霊的な認識から見ると、「結果を出す事よりも、自分の選んだ道において、自分がどう在るか」が重要なんです。

オリンピックで結果を出した人も、出さなかった人も、これから『どう在るか』で、自分自身を本当の意味で確定させる事になります。
彼らの動向が楽しみですねー。

ここからは、ちょっと別の話をします。

『1位(チャンピオン)になる事の本質と、チャンピオンの持つべき意識』についてです。

私は、今回の金メダリスト達の姿を見て、以下で述べる意見を持ちました。

一般的には、1位になる事は、「えらい」とか「強い」とか「秀でている」と評されます。
そして、「1位の人が、業界を引っ張っている」と解釈されます。

しかし、それは一面的な見方だと、私は思います。

1位になる事は、『みんなに支えられて、輝かせてもらっている、一番の果報者』になる事だと、私は解釈します。

詳しく説明しましょう。

例えば、あるスポーツの競技人口が3人だったら、そこで1位になっても、誰もそれほど褒めてくれません。

オリンピックに採用されるような種目は、競技人口が沢山います。だから、そこで1位になると「わあ、すごい!」になるのです。

これは別の観点から見ると、「多くの人が、自分と同じ目標を持ってくれて、さらには成績で負けてくれる」という事実があるからこそ、1位の人が輝くという事です。

つまり、2位以下の人達が沢山いて、その人達のお膳立てがあって、チャンピオンは輝いているのです。

この事実は、競技を必死に行っている競技者には、なかなか見えにくいです。

そのため、「自分以外はライバルであり、敵だ!」と思っているチャンピオンが多くいます。

(チャンピオン以外の競技者にも、よくいますよね)

しかし本当は、『全員が味方・仲間』なんです。

チャンピオンは、『2位以下の人や、アマチュアの競技者、さらにはファンの人達』の縁の下での支えがあるから、輝いているのです。

この真実を分かっていないチャンピオンが、結構いる気がします。

しばらく前に、日記に書きましたが、日本の柔道界は『競技者全員が味方であり、仲間だ』という真実を、見失ってます。

スポーツは20歳位の人でもチャンピオンになる事がよくあり、そこに夢があるのですが、
『それまでの先人の努力が結実して、チャンピオンが輝けるだけの競技に発展し、そして今、チャンピオンになった自分が輝いている』という真実を、若いチャンピオンも認識してほしいです。

マスコミも、チャンピオンを持ち上げるだけではなく、例えばメダリストじゃない人でも、
素晴らしいスポーツマンシップを持った人ならば大々的に取り上げるなどの、ステキな見識を見せてほしいです。

最後になりますが、今回はロンドンでのオリンピックなので、ヨーロッパの不景気や、イギリスが弱者から搾取してきた歴史(黒人やアジア人などに対する差別と侵略の歴史)からみて、
「あまりいい雰囲気のオリンピックにならないのでは?」と思っていました。

私は歴史が好きですが、イギリス外交史を勉強すると、「イギリス人は最低の人々だ」と、どうしても思えてきます。
「ここまで冷酷な事を行えるのか」と驚くような史実が、イギリスの近現代史では目白押しです。

しかし、テレビで見る限りでは、素晴らしい雰囲気でした。
穏やかで、公平な会場の雰囲気からは、イギリスのジェントルマンシップを感じました。


日記 2012年6~9月 目次に戻る