自民党総裁選、こりゃだめだ
(2012.9.17.)

先日に、NHKに自民党総裁選の候補者5人が出演して、討論する番組を見ました。

見て感じた事は、「こりゃ、だめだ。国民と乖離している。」ということです。

正直、失望しました。
どこに失望したかを、書いていきます。

① 各候補者の政策に、違いが無い

討論を聞いていて思った事の一つが、これです。

5人の言っている事が皆一緒で、なぜ立候補したのかが全く見えません。
「これなら、谷垣さんで良かったんじゃないの?」と思ってしまいます。

石原さんは、『平成の明智光秀』と、いま呼ばれています。

谷垣さんと政策が変わらないのに、所属する派閥のリーダーである谷垣さんを押しのけて立候補するのでは、このあだ名も仕方ないですね。

これと比べると、民主党の党首選の方がはるかに、各候補者に政策の違いがあります。

「民主党の方が、自民党と比べると全然マシだな」と思いました。

② 脱原発を、現実的でないと批判

候補者全員が、「2030年代に原発ゼロに出来るかは分からない。分からない事を明言するのは、無責任だ。」と述べました。

「これから数年、様子を見てから決める」とも言いました。

私はこの発言を聞き、こう思いました。

「政治家がするべき事は、国民のニーズを把握してそれを実現する事だ。

原発をゼロにする事を国民は求めているのだから、それが実現できるように政策を立てていくのが政治家の役割ではないか。

様子を見るという態度は、普通の人がする事であり、政治家がそれをするのは、自分には政策立案が出来ないと告白するに等しい。」

残念ながら、『自民党には、国民のニーズを実現させるという気概も、能力もない』です。

③ 一番やりたい事は、憲法改正と軍事力の強化

候補者の数人がはっきりと打ち出した政策が、『憲法改正と軍事力の強化』です。

これが、国民が一番求めている事だと、彼らは思っています。

彼らは、「国の問題を解決するには、憲法改正が一番だ」と思っていますが、これは自分達は無能だと言っているようなものです。

自分達に国を変えるヴィジョンも、アイディアもないため、「憲法改正をすればきっと良くなる」と妄想してしまっています。

しかし、憲法改正をするよりも、一つひとつ、一歩づつ変えていけばいいのです。

その一つが『脱原発』なのですけどねー。彼らに分かる日が来るのでしょうか。

軍事力の強化は、石破さんが強く主張しています。
彼はずっとこの意見を持ち続けています。

この手の「軍事力を強化すれば、外国から舐められなくなる。軍事力の強化が、外交の基本だ。軍事力の強化が、国民の安心につながる。」という考えは、間違っています。

アメリカはこの考えを実践しており、その延長線でテロリストやアフガニスタンやイラクと戦ってきました。
アメリカは平和になりましたか? 国民は安心を手に入れましたか?

はっきりと断言しますが、軍事力の強化には終わりがありません。
強化の競争になり、不毛な時とお金が消費されるだけです。

そして、いくら強化しても、他の国と仲良くしなければ、安心は手に入りません。

「こっちが強ければ、攻めて来ないだろう」と思っていても、仲が悪ければ攻めてくる事があります。
世界の紛争を見れば、分かる事です。

他国と仲良くする事が重要なんですよ。
軍事力の多寡は、平和とは関係性がありません。

その事に世界の人々が気づいたから、兵器の削減や兵器開発の禁止が、国連などで話し合われているのです。
そして、国同士の交流が促進されているのです。

まだ、こうした世界の潮流に気づかない人もいますが、そういう人には気づいてもらうように、皆で説得していきましょう!

アメリカ大統領選の共和党候補のロムニーさんも、「強いアメリカ」とか「力による解決」を主張していますが、もう古臭くてどうしようもありません。

戦前の電話を、この携帯電話やアイフォンの時代に使っているみたいなものです。

彼らには憐れみを感じます。

「もう時代は変わったのだよ。大丈夫、自分を守るという強迫観念のために自分の人間性を破壊して、弱者を痛めつけたり、敵を探したりしなくていいんだよ。」と、彼らに今ここで言います。

○ 最後に

私としては、候補者の中では、町村さんが一番マシな気がしました。

でも、町村さんが総裁に選ばれても、今の自民党に票を入れる事は絶対にないです。


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