衆院選を終えて
残念な結果だが、リベラル派のささやかな勝利とも言える
(2014.12.18.)

衆議院選挙が、12月14日に行われました。

結果的には、自民党はほとんど議席を減らしませんでしたね。

自民党が60議席以上も減らせば、(単独で過半数を維持できないレベルなので、批判が高まり)安倍首相は辞任になっていたでしょう。

自民党内でも解散への疑問は多かっただけに、選挙直後の辞任はなくても、安倍さんの地位は失墜したはずです。

私は、「安倍さんは、戦後では最悪の首相の1人だ」と考えているので、彼が続投になるのは非常に残念です。

この選挙は、投票率が戦後最低となり、有権者の2分の1が棄権しました。

(投票率は、52.7%です)

はっきり言って、選挙と呼べるレベルではないです。

自分勝手なタイミングで解散・総選挙をする安倍さんも、投票に行かない国民の半分も、最低だと思います。

棄権した人々は、安倍政権や日本政治に失望しているようですが、棄権する事でその現状を肯定・維持する事に加担しています。

棄権した人々は、我儘さや無知さにおいて、安倍さんと同レベルです。

投票率が低いほど、自民党には有利なんですよ。

投票しないのは、安倍・自民にアシストをする行為なんです。

棄権した人々は、自公の思惑に乗せられた人々です。

本人には自覚が無いでしょうが、上手く操られていますね。

自公は、争点を矮小化し、きちんと論戦をしない事で、選挙戦を低調なものにしました。

それは、国民の共感を得られる政策の無いことが最大の理由ですが、『投票率が低い方が自分たちに有利になること』も理由の1つです。

選挙戦が盛り上がらなかったのは、自公の不誠実な態度のせいなんですよ。

ですから、「どうもよく分からないなあ」と感じるならば、自公に「ノー」と言わないと。

有権者の多くは今回の衆院選の意味が分からず、困惑したそうですが、それならば棄権をするのではなく、自公以外に票を入れて「ノー」を突きつけるべきでした。

棄権した人は、「入れたいと思う党が無い」「選挙で投票しても、政治は変わらない」との理由が圧倒的なようです。

しかし、自分とがっちりと政策が噛み合う政党は、なかなかありませんよ。

自分にとって理想的な異性がなかなか居ないのと同じです。

選挙の投票は、ベストを選ぶものじゃなく、ベターを選ぶものなんです。

家電製品を買う時だって(特に冷蔵庫など必需品を買う時には)、色々とデータを調べて、
100%納得できなくてもどれかを買うでしょう。

政治家は、家電製品よりも重要なくらいに、大切なものです。

それなのに、「納得できるものがないから、買わない(投票しない)」なんて、あり得ない行為です。

それに、1回の投票で全てが変わるはずはありません。

1回の選挙で日本がガラリと変わってしまったら、逆に危険ですよ。

「変わらなかったから、もうしない」とか「変わりそうにないから、しない」なんて、
子供の理屈です。

冷静に自分を眺めたら、いかに幼稚な事を言っているかに気付き、愕然とするはずです。

正直に告白しますが、棄権した人々に対しては、「お前ら、バカか!!」と思います。

国民の半数をバカ呼ばわりするのは気が引けますが、そう思うのは止められません。

棄権した人や自民党に投票した人は、「安倍政権はまだ見極められない、もう少し様子を見よう」と思った人も多いそうです。

信じられない発想です。

この2年間で、安倍政権は日本をボロボロにしてきたのに。

私はこの選挙結果を見て、「この民度の低さじゃあ、いっこうに政治が良くならないのも、財政が破綻しそうなのも、納得だな」と思いましたよ。

選挙の投票率が低いのは、小選挙区制度のせいも大きいと思います。

はっきり言って、この制度は失敗だったのが明らかです。

導入に賛成した人は、「小選挙区制は、政権交代が容易になる」と言うのですが、この考えの
根底には「二大政党制が優れている」との誤った考え方があると思います。

アメリカの例を見ればよく分かりますが、二大政党制は多様な意見や価値観をすくい取れず、
国民不在の政治になります。

決して優れた制度ではありません。

今回の衆院選を見ても、比例では自民党は33%しか票を得ていません。

つまり、国民からの支持率は33%程度なのです。

それなのに、小選挙区では圧勝してしまう。

そして議席は、過半数を大きく超えてしまう。

これでは、「私たちの民意が無視されている」と国民が感じても、当然です。

小選挙区は廃止して、比例をもっと増やしましょう。

選挙区を作るならば、各都道府県を1つの区にして(区割りをもっと大きくして)、
1票の格差のないように人数配分をしましょう。

これが、民意を反映させやすい選挙制度だと思います。

もともと日本人は、どこかの組織が圧勝して単独で社会をリードしていく形には、共感しない人々だと思います。

多くの組織が競合(共存)しつつ、話し合いや妥協で問題を解決していく姿にこそ、共感するのではないでしょうか。

1強を生み出す小選挙区制は、日本人の体質・気質に合わないと感じています。

ここまでは、問題点を指摘してきました。

でも実は、この衆院選では、希望も感じられました。

というのも、『リベラル派(日本共産党)が躍進し、極右派(次世代の党)が失速したから』です。

これは、今回の選挙における最大の特徴といっていいでしょう。

要するに、国民の意識が底流において、リベラルに(護憲で平和主義に、経済成長よりも富の平等な分配に)移ってきています。

この流れは、安倍政権の政治方針は変わらないでしょうから、(それに対する反発がさらに高まるため)加速していくでしょう。

共産党は、このまま弱者寄りで平和主義を貫けば、次の選挙ではさらに躍進すると思います。

何しろ、言っている事は一番まともですからね。
主張が一貫しているのも、強みだと思います。

私が注目したのは、小選挙区での共産党の頑張りです。

どの選挙区でも1~2割くらいの票を得ており、場所によっては3割くらい得ているのです。

これまでだと、どの選挙区でもちょびっとしか(3~5%くらいなのでしょうか)得ていなかった
のですから、これは刮目すべき事です。

もともと日本共産党は、主張はまともなのに、「共産党」という肩書きのために「危険」と
見られがちでした。

私の知り合いにも、「日本共産党は、政策は良いのだが、危険な気がするので票は入れられない」
と言う人が何人もいました。

こうした感情的・感覚的な理由で避けてきた人々が、今回は小選挙区において共産党に入れた可能性が大です。

つまり、「共産党=危険」という盲信による自己規制(冷戦時代からの感覚のなごり)から、
多くの人が解放された可能性が高いのです。

躍進した共産党が驕らずにきちんと活動していけば、「なんだよ。危険じゃないし、頑張っているじゃないか。」と、皆が感じるはずです。

私は、自民党と大差ない民主党よりも、共産党の方が不満の受け皿になれると考えます。

共産党が大衆の感覚に寄り添い、地道に民衆と活動していけば、次の国政選挙では50議席超えも可能だと思います。

なお、私は11月29日や12月9日の日記で、「冷静に各党の主張を見つめてほしい。
左派の政党こそ、国民の求めているものと合致している。」と訴えました。

共産党が躍進したのは、それに応えて頂いたとも言えると思います。

ありがとうございます。

すごく心強く感じています。

もう1つ今回の選挙で目についたのは、『沖縄における与党の全敗』です。

沖縄では、「オール沖縄」を合言葉に右派と左派が協力して、強権的に米軍基地の辺野古移設を進める安倍政権と対峙し、リベラル派を応援しています。

それが、見事に結実しました。

私は、沖縄の人々を深く尊敬しますよ。

彼らは、今の日本で先頭を走っていると思います。

「私の心は、あなた方と共にある」、そう思いますねー。

米軍基地は、もう日本から追い出しましょう。

米軍基地は、日本を守るよりも、日本を傷つけていると思います。

これについては、11月25日の日記に書きました。

まだ読んでない方は、ぜひ読んでみて下さい。

安倍・自民は、奇襲攻撃的に解散・総選挙をしました。

剣道でいうと、礼をせずにいきなり打ちかかった様なものです。

反則に近いかたちで選挙に持ち込み、圧倒的に有利な立場でした。

それなのに議席を減らしたのですから、それほど強固な状態ではありません。

国会運営でも、これまでよりもリベラル派が増えたため(安倍・自民の補助勢力だった
みんなの党は解党し、次世代の党は壊滅状態です)、立場は厳しくなっています。

国民からも疑問視されているため、少しでもおかしな真似をすれば一気に支持率は降下するだろうし、退陣に追い込まれる可能性も十分にあります。

私は、今回の選挙で安倍政権が強固になったとは思いませんね。

安倍首相は、口では民主的なテーマを掲げますが、まず実行しません。

それを、冷静に見抜きましょう。

例えば、「女性が輝く社会」です。

今回当選した議員のうち、女性がどれだけ居るかを、党別に示しましょう。

  自民党   当選者数291人   女性数25人

  民主党        73人       9人

  維新         41人       2人

  公明         35人       3人

  共産         21人       6人

  (次世代、生活、社民は、女性の当選はゼロです)

これを見れば、どの党が「女性が輝く社会」を目指しているか、一目瞭然です。

もともと、女性や障害者の権利擁護については、社民党が最も熱心で、その次は共産党です。

自民党は、ずっと女性や障害者の権利拡大に反対してきたんですよ。

私は1990年代の後半に成人し、その頃からずっと日本の政治を見てきましたが、
この傾向が続いてきました。

それが最近になって、高齢化が進み若年層が減って労働人口の減少が問題視されるようになると、自民党は「女性をもっと働かせよう」と言い出したのです。

私は、「自民党の本音は、女性の地位向上ではなく、女性がすり切れるまで社会で働かせることだ」と見ています。

労働者派遣法の改定で非正規雇用層を固定化しつつ増やそうとしている事から、それは明らかだと思います。

(現状では、女性の半数以上は非正規雇用です)

1つ1つを、冷静に見ていきましょう。

そうすれば、選挙で投票先に迷うことも無くなります。


日記 2014年10~12月 目次に戻る