なでしこジャパンが五輪最終予選で1分1敗
メンバー選考が良くない
(2016.3.3.)

2月29日に始まった、女子サッカーの五輪出場をかけたアジア最終予選。

全5試合のうち2試合を終えたなでしこジャパンは、「1分1敗」という大変に苦しい状況となりましたね。

残り3試合を全勝すれば、まだ望みはあるとはいえ、暗雲が垂れ込めている危機的な状況です。

私は、この状況をある程度まで予想できていました。

というのも、『監督のメンバー選考が良くなかった』からです。

一言でいって、いまの女子代表は、ベストのメンバーが選ばれていません。

今シーズンのなでしこリーグで良いパフォーマンスを見せていた選手でも、選ばれていない人がいる。

その反対に、リーグでいまいちだったのに、選ばれてしまい、さらにスタメンで出場してしまった人がいる。

これでは、結果がでなくても仕方ないです。

私は、アジア最終予選が厳しいものになると感じていたので、昨年11月30日の日記でたくさんの提言をしました。

なでしこジャパンの敗れる姿を見たくないので、私なりに精一杯のアドヴァイスをした。

提言の核は、『チームの中心に阪口と川村を据え、この2人をボランチで使おう』でした。

この2人がボランチに入り、連係がきちんと出来るならば、他選手がいまいちでも何とかなる。
その位に、私は2人の能力を信じています。

だが、初戦では阪口+宮間が使われ、第2戦では川村+上尾野辺だった。

はっきり言って、一番重要である初戦のスタメン発表で、ボランチが阪口+宮間なのを見た時、「これは最悪の結果もあり得る」と悲観的になりました。

初戦のスタメンでは、FWの大野さんの起用にも、大いに疑問があった。

予想通りというか、大野さんは動きが悪くで、前半途中で交代しました。

私は以前から、「GKの山根さんは信じきれない」と言ってきました。

多くの人が同じ気持ちだと思うのですが、佐々木監督は使い続けている。

初戦で起用されたGKは、彼女だった。
そして、ボール捌きに不安定さを見せて、チームのボール回しで足を引っ張っていました。

初戦で左SMFで起用された中島さんも、良い選手だと思うが、物足りない。

実際に、重要な働きは見せなかった。

要するに、初戦のスタメンを見た時、そのメンバーのうち4人に納得できなかった。

『佐々木監督は、実力や調子の良さよりも、自分のお友達を選んだ』、そう感じてしまった。

私は上でリンクを貼った11月30日の日記で、「SMFには柴田と増矢を選ぼう。2人とも、素晴らしいテクニックを持っている。」と書きました。

だが、2人は合宿に呼ばれたが、佐々木監督は最終的にメンバーから外した。

初戦で前半途中から、大野さんに代わって出場した横山さんも、良い選手だと思うが物足りない。

彼女は足下のテクニックは高いが、スピードが無いんですよ。
若手なのにスピードで突破できないのは辛いです。

もし柴田さんか増矢さんならば、スピードとテクニックを武器にして相手をかく乱できたと思う。

FWだと田中美南さんも良く、「大儀見さんと相性が良さそう」と指摘しておいたのだが、彼女は大会前の合宿にすら選ばれなかった。

私は、最終予選に出場するメンバーの発表を見た時に、保守的な選考に深く失望しました。

「これは、まずいんじゃないか」と、深刻な危機感を持った。

元々、昨年のW杯でも、同じ現象が見られた。

佐々木監督は、実力や調子よりも、自分が使い慣れた選手を選んだ。

結果的には2位となったから、それが間違いだと言えないのが悔しいが、私は疑問を感じ続けていました。

W杯では出なかったボロが、ここにきて一気に噴出したと見ていい。

佐々木監督は、自分が育て上げた選手たちに固執し、その選手達の調子が落ちていても使ってしまうのです。

女性に対して名指しで疑問符を付けるのは気がひけるが、話が分かり易くなるので、あえて名を挙げて話します。

近賀さんは、昨年のW杯に選出され、佐々木監督は起用したが結果を残せず、途中から出場機会を完全に失った。

彼女は、今シーズンのなでしこリーグでも、特筆すべき活躍は無かった。

それなのに、彼女はこの度の最終予選に選ばれ、第2戦では出場した。

私は、近賀さんは良い選手だと思っています。

だが、代表戦に出すクオリティに今あるかと言うと、答えは「ノー」です。

なでしこリーグで目立つ活躍をしていないのに選ばれた事では、大野さん、田中明日菜さんも同じです。

それに、怪我明けの岩渕さんも、ここまでのパフォーマンスを見ると代表でやれるレベルに無いです。

佐々木監督およびスタッフは、長期の合宿をしたのだから、選手の状態をしっかりと理解できたはずです。

それなのに、なぜ彼女達を選んでしまったのか。

私は、キャプテンを務めている宮間さんのパフォーマンスにも、納得できません。

そうだからこそ、11月30日の日記では、「宮間はボランチのバックアッパーか、トップ下での起用が良い」と書いたのです。

正直にいうと、宮間さんはスタメンから外していいと考えています。

最近の彼女は、表情に元気がないし(顔がやつれている)、プレーにも輝きがありません。

宮間さんのこれまでの実績を尊敬しているから、11月30日の日記でも「宮間をスタメンから外そう」と露骨には書けなかった。

だが、今回の最終予選でも、彼女はパスミスが多いし、1つ1つの動きにキレがありません。

私は、年齢による衰えとか、若手の運動量を重視とか、そういう意見には賛成していません。

どんな年齢だろうが、実力があり、調子が良くて、活躍が見込めるなら評価します。

正直な話、50歳の方でも、子育てに追われて練習時間をつくれない人でも、素晴らしいプレイが出来るなら「なでしこジャパンの中心にしよう、毎回スタメン起用だ!」と言いますよ。

宮間さん、大野さん、近賀さんなどは、調子の良い時は素晴らしいプレイをします。

だから、実力の高さを疑った事はないが、問題は「今の調子はどうか」です。

佐々木監督。頼むから、調子の良い選手を使ってくれ。

阪口と川村は、いま輝いている選手です。
この2人が最もクオリティの高い選手で、実際に初戦では阪口が、第2戦では川村が、1番目立っていたと思う。

特に川村さんは、ここまでの2試合で最も充実したプレイを見せている選手ですよ。

ゲスト解説者の澤さんも、川村さんの守備を取り上げて褒めていた。

私は、以前に「日本人で最もバロンドールを取る可能性が高いのは、川村だ」と書いたほど、彼女の才能を高く評価しています。

昨日の第2戦を見て思ったのですが、『すでに川村は、なでしこジャパンの心臓』です。

彼女が良いプレイをしていれば、チーム全体が攻守両面で安定します。

第2戦では、後半に川村さんが疲れてきてパフォーマンスが落ちると、それに連動してチーム全体のパフォーマンスも低下しました。

それくらいに、強い影響力を持つ選手になっている。

私は以前に、「川村さんの弱点はスタミナだ。90分ずっと高いレベルで動けるように進化してほしい。」と書いた事があります。

彼女は努力を続けていて、以前よりもスタミナがついてきた。
だが、第2戦では後半20分くらいから、疲れからボールホルダーへの寄せが甘くなっていた。

彼女の寄せが甘くなると、チーム全体の守備に乱れが出て、守備に割く時間は増えてしまった。

第2戦において、攻撃でも守備でも最も目立つのは川村さんでした。

ペナルティ・エリア内に何度も侵入し、FW並みにシュート・チャンスに絡むかと思えば、時には自陣深くまで戻りながら、どのDFよりもボールを奪う。

冷静に見ると、頑張りすぎなのだと思う。
あれでは、スタミナ切れを起こしても仕方ないです。

なでしこジャパンの選手達は、川村さんがチームの心臓だと認めて、彼女が90分間にわたって安定したプレイが出来るように、負担を軽くする配慮も必要だと思います。

川村さんのボール奪取力はずば抜けているが、それに周りが甘えてはいけない。

ボランチのコンビは、川村+阪口がベストです。
この2人を使って負けたなら、もうしょうがないです。

問題は2人の連係力ですが、それを克服するために長期の合宿をしたはず。

次の中国戦では、この2人を起用してほしい。

第2戦では、なでしこの連係は良かったです。

きちんと各選手の状態を分析してから、スタメンの選手を選べば、結果は出せると見ています。

キャプテンの宮間さんだろうが、調子がいまいちで活躍できないと分析したならば、スタメンから外さなければいけない。

私の分析では、彼女は外す状態にある。

今のなでしこジャパンは、実力と調子で選手が起用されていません。

だから、『監督のお気に入りが起用される』とのメッセージが蔓延し、ベテラン勢には緩みが出て、若手には意欲の低下が起きています。

(そもそも有能な若手の多くが、最終予選のメンバーに選ばれていない)

これでは勝てない。

正直な話、宮間さんらベテランには、「自分がスタメンで出るのは間違っている」との認識があるのではないだろうか。

そう思うのは、彼女達の表情や態度に、自信が見られないからです。

第2戦では、試合終了間際に1対1の同点にされたが、その瞬間に諦めずに前向きな姿勢を見せて、周りに声を掛けていたのは、川村さんでした。

彼女からは、自信が伝わってくる。

そういう選手を、中心に据える必要があるのです。

活躍できそうな人材を何人も落選させているので、状況は厳しいのだが、長期の合宿によりチームの連係や一体感はかなりのレベルにあると思います。

だから、立て直すことはできるはず。

純粋に活躍の見込める選手を、次の中国戦では起用してほしい。

過去の実績ではなく、今の状態を重視して、選手を選びましょう!

最後に付け加えますが、上記したように、現状だとチームの心臓は川村です。

彼女を大事な試合でスタメンで起用するのは、もはや鉄則です。

その一方で、彼女に試合中ずっと全力プレイを要求するなら、後半20分くらいでバテてくるので、そこで彼女を交代させるのも手だと思います。

そういう冷静な采配がほしい。

佐々木監督は、決まった選手を途中で下げる(交代させる)傾向があります。

疲れている選手や、機能していない選手を、もっと見極める必要がありますよ。


日記 2016年1~3月 目次に戻る