女子サッカー① 川村優理さんの大怪我
(2017.11.16.)

今回からしばらくの日記は、日本の政治から離れて、私の趣味を扱おうと思います。

正直、口先だけの正義や公平を唱える自民党と公明党が、組織力だけで勝ってしまう政治の現状に、やや疲れました。

良い政策をちっとも行わない政党が、利権を分かち合う仲間と組織票を固めて、嘘をついて無知な人々を騙しつつ勝ち続ける現状に、やや疲れました。

で、趣味の1つのサッカー観戦です。

男子サッカーは、ちっとも日本代表が強くならないし、強くなってないのにワールドカップ出場を決めてしまい浮かれているしで、ほぼ興味を失ってます。

女子サッカーのなでしこリーグ、女子代表は、けっこう面白いよ。

でも、女子代表はあまり良い状態じゃないですね。

代表については、次回の②で詳しく書きます。

今日は、『川村優理さん』です。

なでしこジャパンの常連だった彼女ですが、今年3月にアメリカ・リーグへ移籍しました。

この件は、5月の日記で取り上げました。

女子サッカーでは、アメリカが一番強いし、たぶんアメリカ・リーグが世界一のリーグなのだと思います。

しかし、日本では試合が放送される事はないし、私が川村さんの活動を知りたくても知りようがない。

こう思っていたわけです。

ところが!

なんとなくユーチューブで検索をかけたところ、アメリカ・リーグはプロ・リーグだからなのか、試合のダイジェストが数多くアップされており、1試合まるごとのアップもあるのを発見しました!

なでしこリーグよりも、観客が多いし明らかに盛り上がっているねえ。

「おおっ! これなら川村さんのプレイもチェックできそうだ」と思い、さっそく彼女の所属チームであるノースカロライナ・カレッジの試合を探しました。

そうしたら、いくつかの試合のダイジェストがあり、川村さんの姿も確認できました。

やや驚いたのは、彼女が本職のボランチではなくサイドバックでプレイしていた事です。

正直なところ、彼女はセンターバックだと良いですが、サイドだと俊敏性に欠けるので日本代表でも試された事がありましたが、あまり良くなかったのです。

「きっついなあ。得意じゃないポジションじゃないか」と、彼女に同情しました。

でも、私の見るところ、川村さんに足りないのは、俊敏性と判断の速さ、あとは身体をぶつける球際での激しいプレイだから、サイドバックをすることでそこが改善するかもと思いました。

とにかく試合に出ているのを見て、まず安心しました。

しかし、リーグ開幕の頃はスタメンにいた彼女は、直近の試合になると姿を消していました。

で、「やっぱりレベルの高いリーグだし、慣れないサイドバックだし、スタメンを外されてしまったか。めげずに努力を続ければ、才能は十分にあるんだからスタメンに復帰できるはずだ。頑張れ優理。」と思いつつユーチューブを閉じました。

それから数ヶ月が経ち、「そろそろ彼女はスタメンに復帰してるかな」なんて思いながら、アメリカ・リーグの情報をネットで調べたのです。

すると、リーグは終わった直後で、彼女のチームは2位という好成績だと知りました。

嬉しくなりながらユーチューブで検索したら、決勝戦を見つけました。
どうもこのリーグは、最後は上位対決して優勝を決めるらしい。いや、英語なんでよく分からないのだが。

決勝戦をまるごとアップしてあったので、途中を飛ばしつつ20分くらい観たのですが、やはりスピードとパワーはなでしこリーグと桁が違いますね。

特に黒人の選手が、身体能力で頭抜けています。

技術レベルは、なでしこリーグとあまり変わらないけど。

そうして試合中、ずっと川村さんの姿を探したわけです。

スタメンに居なかったから、途中で出てくるかと思い、選手交代になる度に名前と顔をチェックしました。

しかし見つからないので、「ああ、ベンチ組に定着しちゃってるんだな」と。
「リーグ2位のチームだから層が厚いのだろうし、移籍して1年目だし、その結果でも悪くないよ」と思ったのです。

やがて試合が終わり、表彰式になりました。

2位になったチームから先に、選手全員と監督が順番にメダルをもらっていく。
よく見る光景ですよね。

で、試合には出てなくてもここには必ず居るはずだから、川村優理を探しました。

1位にはなれなかったとはいえ、きっと笑顔でいるだろう彼女の姿を見つけようとした。

だが!

彼女は居なかったーーーーーーー。

こうして私は、失踪した川村優理を探すという、難事件に遭遇したのであった。

日本から遠く離れた地で、忽然と姿を消したサッカー女子日本代表選手。彼女に身になにがあったのか。

名探偵・村本の新たな事件簿が、いま幕を上げる……。

………。

………。

いや、そうじゃない。

私は推理を働かせたが、そうじゃない。

危ない、話を元に戻さねば。

チーム全員が顔を揃える場に、なぜかいない川村さん。

私は最初、リーグ中に何らかの理由でチームを退団したのかと考えました。

たまにあるんですよ。問題行動をしてクビになるとか、嫌になって勝手にチームを離れてしまう選手が。

とはいえ、川村さんはそういう問題児のタイプではありません。

異国の地に行ったストレスで精神を病んで、今までにない行動をとるという事が、ないわけではないが、可能性としては低い。

ここまで推理を展開してみて、「まさか、怪我で離脱!?」と突然に閃いた。

大したことない怪我なら表彰式に参加するから、もしこれが理由なら必然的に大怪我という事になる…。

信じたくない可能性だが…。

川村さんのプレイは、足を大股開きして投げ出すなど危ない動きをする時があり、(※色気的に危ないという意味ではなく、怪我しそうで危ないという意味です)、以前から気になってたんですよね。

身体が柔らかいらしく、不思議と怪我はしてなかったけど、疲れてきた時に見せる荒っぽい守備は改善の余地があると感じてました。

それがあったから、「信じたくはないが、ついにやってしまったのか?」と、一気に不安になってきました。

ハラハラしながら、「川村優理 怪我」でネット検索をかけました。

そうしたところ、出てしまったのです。

十字靭帯断裂だったが、それだけでなくもう一つおまけが付いていた気がします。

アメリカ在住の日本人の記事があり、「川村選手は今期絶望の怪我をした。開幕から1試合を除いてスタメンで出ていたがとても残念だ。」といった内容でした。

川村さんが松葉杖をついている写真もあり、膝にチューブか電線みたいなのが付けてあって、悲しくなりました。

現役の日本女子選手で、最も才能のある選手だと考えてきただけに、深くショックでした。

私は彼女の成長を願い、海外移籍することを勧め、彼女はその後にアメリカ・リーグという最高レベルの舞台に飛び立った。

嬉しさで一杯だったのに、こんな結果になるとは…。

私が海外挑戦を勧めたのは、間違いだったのだろうか…。

いや、間違いではない。そう信じたい。

川村さんは元気な身体に戻り、怪我から多くを学んで成長してくれるはず。

そう思わないと辛すぎます。

振り返ってみると、私がなでしこリーグを見始めた時に「この選手、凄いじゃないの!」と驚嘆したのが、川村優理と清家貴子でした。

日本代表の中心になってくれると期待した2人ですが、両人とも十字靭帯断裂になってしまうとは。

清家貴子は、あれ以来帰ってきません。
まだ高校を出たばかりか、高3だったか、そんな若さだったのに。

いまは治療やリハビリの技術が進化しているから、怪我の前とほとんど変わらない状態まで戻ることも不可能じゃないでしょう。

問題は、女子の場合だと年棒が低いし、金銭的な部分で最良の治療を受けられない感じがあることですね。

男子に比べて、怪我から復帰しない率が高い気がします。身体の違いもあるのかもしれないですが。

川村さんがこのまま引退になったら、私の女子サッカー観戦も引退になるかもしれません。

それくらいにダメージはでかいです。

フィギュアスケートでは、私が一番好きな浅田真央とリプニツカヤが居なくなってから、観なくなったもんなあ。
リプニツカヤも、怪我をして調子を落としています。あんなに凄い才能あるのに。

才能に溢れる選手が、怪我で苦しむ姿を見るのは、ファンには凄く辛いからねえ。

怪我で若くして引退なんてなったら、テンションはがた落ちです。

川村優理、戻ってきてくれ。私のために。

なでしこジャパン、最近元気ないでしょ。
あれ、君がいないからなんだよ。

澤穂希がいなくなった後、中盤に重みを出せるのは君だけだったんだよ。
君がいないから、中盤が軽くなって負けがこんでるんだよ、本当だよ。


日記 2017年10~12月 目次に戻る