アメリカは、カンボジアやラオスまで攻撃の対象にし、
カンボジアではクーデターを主導する

(『これならわかるベトナムの歴史』から抜粋)

ニクソン大統領は、全米で高まる反戦運動を意識して、ベトナムからの撤退を明らかにした。

しかしそれは、ベトナム戦争をサイゴン政府(南ベトナム政府)に肩代わりさせる事に過ぎなかった。

アメリカは、それまで以上にサイゴン政府に介入して軍隊を強化し、解放戦線や北ベトナム軍と戦わせた。

さらにアメリカ政府は、解放戦線を支持していたカンボジアのシハヌーク国王を失脚させようとし、シハヌークが外国を訪れている間に、カンボジア軍にクーデターを起こさせた。

この1970年のクーデターで、アメリカの支援をうけたロン・ノル将軍が政権を握った。

しかし、カンボジアの国民からは全く支持されなかった。

アメリカは、カンボジアやラオスにもB52による猛爆撃を行い、解放戦線や北ベトナム軍の輸送ルートを破壊しようとした。

こうして、戦争はカンボジアやラオスにまで広がった。

(2014.6.5.)


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