社会主義が根付き始める
ホー・チ・ミンが頭角を現す

(これならわかるベトナムの歴史、わかりやすいベトナム戦争、から抜粋)

1914年に第1次世界大戦が始まると、フランスは植民地からも兵士を投入した。

ベトナムからも、10万人の兵士が徴発されて、ヨーロッパ戦線でドイツ軍と戦った。

ドイツ軍がフランスに攻め込むと、フランス植民地は手薄になった。

そこで、インドシナでは反乱が相次いだ。

1917年にロシア革命が起きると、それまでロシアに投資していたフランスのマネーが植民地に集中した。

そのため、ベトナムではゴム園や錫鉱山を中心に好景気となった。

これに合わせるように、インドシナ総督の政策は変わり、フランス文化をベトナムに植え付けようとした。

初等教育にクオックグーを導入し、ベトナム語の新聞・雑誌の発行を許可した。

1927年に、『ベトナム国民党』が創られて、グエン・タイ・ホックが議長に選ばれた。

グエンは、中国の指導者だった孫文の「三民主義」の影響を受けており、ベトナムで初めて「民族革命・民主革命」を唱えた。

グエンは武装蜂起をし、30年に処刑された。

ベトナムに社会主義思想が広まると、グエン・アイ・クオック(後のホー・チ・ミン)は、『フランス共産党』の創設に参加した。

その後、中国の広州で1925年に、『ベトナム青年同志会』を結成した。

そして、「人頭税の廃止」「地代の軽減」「政治犯の釈放」を掲げた。

ホー・チ・ミンは、1930年に『ベトナム共産党(後にインドシナ共産党と改名)』を結成して、革命運動の指導者になった。

このため、ベトナム戦争の始まりを1930年とする歴史学者も多い。

インドシナ共産党らは、強力なフランス軍に太刀打ちできず、むなしく10年が過ぎていく。

そして第2次世界大戦を迎えた。

(2014.3.14.)


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