(物語イランの歴史、誰にでもわかる中東、から抜粋)
1872年にイラン政府は、ロシア政府に対する債務弁済のために、ジュリウス・ロイター(ロイター通信の創始者)に広範な利権を与えた。
鉄道建設、鉱山開発、銀行設立、といった利権である。
1872年に、イギリス人のジュリウス・ロイターは、「すべてのイランの鉱山や未開拓地の開発を、75年間にわたって取得する」との契約を、イラン政府と結んだ。
さらにロイターは、国立銀行や国のあらゆる関税についても、25年間の権利を取得した。
このロイター利権は、ロシアやイランの多くの人の反対により、鉱山と国立銀行を除いては放棄された。
しかし、放棄の補償として1889年に、「ペルシア帝国銀行」の設立を認められた。
そして、紙幣発行・銀貨鋳造といった利権を獲得し、イランの財政・金融を支配した。
(2014年1月17日に作成)