(『チョムスキー、世界を語る』から抜粋)
チョムスキー
インターネットは、元々は公的資金で開発されたもので、1995年に民間の手に移されました。
以前は、ペンタゴンと全米科学財団(NSF)の管轄でした。
インターネットは、組織の外部にいながら情報をキャッチしたい場合には、なくてはならないものです。
例えば、国家間の通商条約について知りたければ、情報が見つかるのは新聞ではなくインターネットです。
実際に、「投資に関する多国間協定」をつぶした闘争では、インターネットが重要な役割を果たしました。
東チモール紛争でも同じです。
民主主義の運動はインターネットを活用し、最後にはスハルト政権を打倒しました。
しかし一方で、インターネットは巨大なスーパーマーケットでもあります。
大企業はマーケティングの道具にして、各個人の力を弱めようともくろんでいます。
すべては、『人々がインターネットとどう向き合っていくか』にかかっています。
(2014.5.26.)