(『北朝鮮の真実』重村智計著から抜粋)
北朝鮮は、核開発を放棄したら、ただの「最貧国」になる。
北朝鮮の指導部は、「核開発を放棄したら、アメリカや韓国は相手をしてくれなくなる」と心配している。
また、「イラクやリビアがアメリカなどから攻撃されたのは、核開発をしなかったからだ」と判断している。
北朝鮮は、なぜ改革・解放が出来ないのか。
金正男は2011年のインタビューで、こう答えている。
「指導部は、改革・解放をすれば体制が崩壊すると考えている」
なぜ改革・解放をすると、体制が崩壊するのか。
それは、改革・解放をするには、「金日成と金正日の時代に行った政策は、間違っていた」と認めなければならないからである。
北朝鮮の指導部は、金日成と金正日について、「世にも稀な天才的な指導者」と説明してきた。
「絶対に間違わないリーダー」と説明してきた。
そのため、もし2人は間違っていたと認めると、体制は持たなくなる。
○村本尚立のコメント
「体制の維持よりも、国全体の繁栄の方が大事だ」と、指導部が思えるかどうかが重要ですね。
「国民が餓死するような体制を続けていくよりも、新しい体制で開国した方がいい」と、よく考えれば理解できると思うのですけど。