日朝首脳会談の真実②
北朝鮮は、経済支援金を欲しがっていた

(『北朝鮮の真実』重村智計著から抜粋)

実は北朝鮮は当時、アメリカとの間で合意した『米朝枠組み合意』を、守っていなかった。

北朝鮮は、高濃縮ウランを製造する遠心分離機を、欧州で密かに購入していた。

これがバレると、『米朝枠組み合意』は破棄されて、アメリカからの年50万トンの重油の援助は止まる。

そのため、核査察を引き延ばしていた。

北朝鮮は、「この際、日本と国交を正常化して、正常化資金をもらおう」と考えた。

この首脳会談は、小泉純一郎・首相から求めたものである。

会談の事前交渉は、外務省の田中均アジア局長と、北朝鮮の国防委員会の「ミスターX」との間で行われた。

ミスターXは、国家安全保衛部(秘密警察)の第1副部長だった。

日本側の交渉担当者だった田中均は、「国交の正常化を実現して、1兆円を超える経済支援金を出す」と約束したという。

北朝鮮側の高官が証言をしており、北朝鮮は文書もあると言っている。


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