(以下は『北朝鮮の真実』重村智計著から抜粋)
『六ヵ国協議』とは、北朝鮮の核開発を解決するための会議で、参加国は米・中・韓・北・日・ロである。
米国の息子ブッシュ政権は、当初から北朝鮮を敵視して相手にしなかった。
ところが2002年10月に中国の江沢民と、テキサスの自宅で会談した。
そして六ヵ国協議の構想を打ち明けて、江沢民の承諾を得た。
実はアメリカは、「北朝鮮の核問題はアメリカの重大事ではない」と考えていた。
北朝鮮のミサイルは、アメリカには届かない。
だから中東諸国への核技術の輸出だけを懸念していた。
そして、「北朝鮮の核問題は中国に任せよう」と考えたのだ。
ブッシュ大統領は中国を説得するために、「北朝鮮が核兵器を持てば、日本も持つ」と述べて、六ヵ国協議の議長国になるよう勧めた。
北朝鮮は、この構想に反対した。
しかしアメリカから「ここでならば米朝の対話もできる」と説明されて、応じた。
2003年8月27日に、第1回目の会合が北京で開催された。
そして08年12月までに、合計6回の会合が北京で行われた。
(以下は『毎日新聞 2011年8月27日』から抜粋)
金正日・総書記は、ロシア訪問の帰途に中国入りし、「前提条件なしで、6カ国協議を再開したい」と表明した。
北朝鮮は今後、協議再開に向けて米国との交渉に入る。
(2013年12月9日に作成)