新START調印から3年が経って

(毎日新聞2013.4.8.から抜粋)

『新START』とは、米国とロシアが2010年4月に調印した核軍縮条約のことである。

2011年2月に発効した。

この条約に基づき、両国は『戦略核弾頭の配備上限』を、発効から7年以内に1550発に削減する。

しかし、配備されていない予備用の核弾頭は対象外となった。

新STARTの調印から、3年になる。

オバマ政権はさらなる削減も構想するが、共和党が多い上院での批准が得られるかは分からない。

オバマは2月12日の演説で、「我々が他国に影響を与えられるかは、自らの義務を果たす意志にかかっている」と述べ、米ロが核軍縮を率先して行う必要があるとした。

オバマ政権は、『核弾頭をさらに500発削減すること』や、『予備用の核弾頭も削減すること』を目指している。

核弾頭の維持管理費は、毎年300億~400億ドルに上り、財政を圧迫している。

共和党が反対しているため、オバマ政権は上院での批准を必要としない「ロシアとの政治的合意」による核軍縮を行う可能性もある。

もう一方のロシア側は、追加の削減への関心は低く、むしろ米国のミサイル防衛(MD)計画を気にしている。

「ロシアは、MDに関する合意なしには、一層の核削減には応じない」と、ロシア紙は報じた。

米国は3月15日に、欧州のMDの一部凍結を決めた。
だがロシアでは、「MD計画そのものは推進されている」と見ている。

両国は、2012年12月時点で、これだけの核戦力を保有している。

配備済みの戦略核弾頭  米国 1950  ロシア 1740

予備用の核弾頭  米国 2500  ロシア 2700

備蓄用の核兵器  米国 4650  ロシア 4500

○村本のコメント

オバマさんは、なかなか頑張っているようですね。

START(戦略核兵器削減条約)というのは、もう何十年も前から進められているものです。
未だにこんなに核兵器があるという事実に、驚きます。

「冷戦時代には、地球を何十回も破壊できるほどの核兵器が作られた」と言われていますが、本当にそうなのですね。

かなり減らしてきたはずなのに、この量があるとは…。


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