エプスタイン文書①(以下は毎日新聞の2025年12月25日の配信記事
『トランプ政権、エプスタイン事件資料公開でピリピリ 論点ずらし画策』から抜粋)
性的虐待罪などで起訴後に死亡したアメリカ人の富豪ジェフリー・エプスタインの問題で、トランプ政権が神経をとがらせている。
トランプ大統領に関連する資料が順次、公開される見通しだからだ。
トランプ政権はエプスタインと民主党のクリントン元大統領の関係に焦点を当てることで、論点をずらそうとしている。
12月23日に公開された資料には、勾留されたエプスタインが2019年に知人に宛てた手紙があった。
「我々の大統領も、年ごろの若い女性に対する愛を私たちと共有している」と書かれている。当時の大統領はトランプだ。
司法省は、手紙の筆跡がエプスタイン氏と異なるほか、同氏が収監されていた施設とは異なる州から投函(とうかん)されたことから「連邦捜査局(FBI)が手紙を偽物と確認した」と主張している。
ただし、公開された資料にはエプスタインの自家用ジェット機にトランプが「少なくとも8回搭乗したこと」を示す文書もあった。
トランプはこれまで「一度も乗ったことがない」と否定していた。
エプスタイン事件の真相解明を求める被害者の声を受けて、連邦議会は11月にエプスタインの資料を12月19日までに全面公開するよう司法省に義務付ける法律を可決し、トランプも署名を余儀なくされた。
だが資料公開は遅れ、全面黒塗りの文書も多い。
トランプ政権は資料から「痕跡」を消そうと必死になっている。
12月20日には公開されたエプスタイン資料から、司法省がトランプの複数の写真を削除したことが発覚した。
同省は「被害者保護の観点から一時的に削除した」と釈明し、再掲載を余儀なくされた。
トランプ政権は、エプスタインとクリントン元大統領の親交については積極的に言及している。
ホワイトハウスのジャクソン報道官は、エプスタインの所有する施設でクリントンが女性と一緒に写る写真を交流サイト(SNS)に投稿した。
クリントンは、エプスタインの犯罪への関与を全面的に否定している。
(以下は『Gigazineというサイト 2025年12月24日の記事』から抜粋)
児童売春の罪で有罪判決を受け、拘留中に死亡した実業家のジェフリー・エプスタインは、数多くの著名人と交友関係があったことから、誰が「顧客」だったのか、何が起きていたのかについて調査が行われている。
この事件の調査資料は、以前から定期的に公開されているが、ほとんどが黒塗りで役に立たない。
ところが、この黒塗りを暴けることが分かった。
黒塗り処理がずさんで、例えば以下の資料では、黒塗り部分をコピーして別の文書に貼り付けることで、隠されていた内容を確認することができる。
「実際は黒いボックスを文字の上にかぶせているだけ」という状態だとインターネットで拡散され、多くの人が黒塗り部分を読み解いた。
また、こうした不適切な編集を検出するためのPythonライブラリ「x-ray」にも注目が集まっている。
解読された部分には、「2015年9月から2019年6月にかけて、エプスタインの遺産執行者であるダレン・K・インディクは、40万ドル超の支払いを承認した。受取人は若い女性モデルや女優らで、元ロシア人モデルには2019年半ばまでの3年半以上にわたり月8333ドルを支払い、総額は38万ドルを超えた」との内容が含まれていた。
インディクは、性的人身売買の民事訴訟を担当し、2022年に1億500万ドル(約160億円)で和解している。
他のセクションでは、エプスタインが犯罪をどのように隠したかが詳述されている。
「被告たちは訴訟において、証人たちに多額の金銭を支払うことで行為を隠ぺいしようとした」
「エプスタインは、人身売買や性的虐待を公表しようとした被害者に対し危害を加えると脅迫し、彼らの信頼性を損なうような不利な情報を流布した」
「エプスタインは、性的人身売買・虐待行為に関する証拠を破棄するよう、自身の企業に指示した」
2025年11月に可決された「エプスタイン・ファイル透明化法」に基づき、司法省は捜査資料の公開を始めている。
だがトランプ大統領の写真が公開後に削除され、その後に復元されるという一幕もあった。
(以下はウェブサイト・ロイター(Reuters)の2025年12月24日の記事
『トランプ氏、エプスタイン氏自家用機8回搭乗』から抜粋)
米司法省は23日、性的虐待罪で起訴された後に死亡したジェフリー・エプスタインの新たな捜査資料を公開した。
その中に、「トランプ大統領がエプスタインの自家用ジェット機に8回搭乗していた」との電子メールがあった。
このメールは身元不明の検察官が2020年1月7日付で記したもので、トランプが1990年代にエプスタイン氏の自家用ジェット機に搭乗したことが飛行記録から分かったとしている。
そのうち少なくとも4回は、エプスタインの共犯者として有罪判決を受けて服役中のギレーヌ・マクスウェルも同乗していたという。
また、乗客がエプスタイン、トランプ、名前が黒塗りされた20歳の女性の3人のみだったことがあるほか、「マクスウェルが関わったとされる事件の証人となり得る女性が同乗していたこともある」と記している。
トランプは2024年に、エプスタインの自家用機に乗ったことや、エプスタインの島に行ったことはないと述べていた。
ホワイトハウスは、今回のメールに関しまだコメントしていない。
また公開された文書には、エプスタインが米国体操連盟の元チームドクターで女子選手らへの性的虐待罪で終身刑を言い渡されたラリー・ナサールに送ったとされるカードの画像も含まれている。
このカードは、テーブル越しに手をつなぐカップルの写真とともに、「われわれの大統領も若くて魅力的な女性を私たちと同じように愛している」と手書きで記されていた。
司法省はこのカードは「偽物」だと主張している。
他にも、元運転手とされる人物から捜査当局への通報内容として、1995年にトランプを乗せたリムジンを運転中に、後部座席のトランプが「ジェフリー」と呼ぶ相手と少女への虐待について話しているのを聞いたという情報もあった。
今回公開された資料には、多くが黒塗りされた約3万ページの文書と、連邦拘置所内で撮影されたとされる数十本の動画が含まれている。
司法省は19日にエプスタインの資料を公開したものの一部にとどまり、さらに多くが黒塗りされていたため、厳しい反発の声が上がっていた。
(以下はウェブサイト・ロイター(Reuters)の2025年12月25日の記事
『エプスタイン文書、さらに100万件か』から抜粋)
米司法省は12月24日に、ジェフリー・エプスタインに関連する文書を新たに100万件以上も発見したと発表した。
被害者保護のために文書を墨塗りするため、公開は数週間遅れる見通しだという。
司法省は19日にエプスタインの資料を公開したが、開示は一部にとどまり、多くが黒塗りで、共和党議員や右派メディア関係者からも厳しい声が上がっていた。
そこで司法省は24日になって、エプスタイン文書が100万件以上、米連邦捜査局(FBI)とマンハッタン連邦検事局によって新たに発見されたと発表。
いつ、どのように発見されたかは明らかにしていない。
(以下はEsquire誌のサイト 2025年12月24日の記事から抜粋)
🔵メラニア夫人、ブレッド・ラトナー、ジャン=リュック・ブルネルの繋がり
米司法省が公開したエプスタイン関連資料に、トランプ大統領の妻・メラニア夫人のドキュメンタリー映画で監督をつとめたブレット・ラトナーの名が見つかった。
メラニアはなぜ自身のドキュメンタリー『MELANIA』の監督に彼を選んだのか。
2025年12月に米司法省が公開した最新の資料群の中に、ブレット・ラトナーとジャン=リュック・ブルネル(※エプスタインの人身売買のパートナー)が親密に寄り添う写真が含まれていた。
People誌などが当該写真を掲載して報じた。
この写真は薄暗い部屋で撮影され、上半身裸のブルネルをラトナーが後ろから抱きしめており、深い親交を表現している。
(この写真はなかなか衝撃的だが、ここでは割愛)
ラトナーは長年、ブルネルが管理するモデルたちを自身のパーティーや映画のキャスティングに利用していた。
(※ブルネルは、モデルを抱える芸能事務所を経営し、モデルたちをレイプしたり売春させたりしていた)
ブルネルは、エプスタインの構築した「権力と性のネットワーク」(人身売買ネットワーク)における、ハリウッド側の主要なエージェント(協力者)であった。
メラニア夫人は、自身の半生を描くドキュメンタリー映画『MELANIA』の制作を計画し、その監督に映画『ラッシュ・アワー』シリーズで知られるブレット・ラトナーを起用した。
この人選は、ハリウッドにおけるラトナーの過去と、エプスタイン文書が公開されたことで、波紋を広げている。
(※ここでプロデューサーのブライアン・グレイザー、ドナルド・トランプ、ブレット・ラトナー監督、メラニア・トランプ、ショーン・“ディディ”・コムズ(性目な人身売買の罪で収監中)が仲良く並んだ写真が掲載されている。
2011年10月24日にニューヨーク市のジーグフェルド劇場で開催された映画『タワー・ハイスト』の世界初公開に彼らが出席したときの写真である。)
ラトナーは2017年に、#MeToo運動の広がりの中で、俳優オリヴィア・マンを含む複数の女性から、性的暴行や不適切な行為で告発された。
このためワーナー・ブラザースは契約を解消し、以降のラトナーは大手のスタジオ作品に起用されなかった。
2024年初頭に、性的人身取引で有罪判決を受けたギレーヌ・マクスウェル被告(エプスタインのパートナー)の裁判過程で提出された文書で、エプスタインの交友関係を示す記録が公開された。
その文書の中には、ブレット・ラトナーの名前もあった。
英紙『The Guardian』や仏紙『Le Monde』によれば、ジャン=リュック・ブルネルは自身が創設したモデル事務所「MC2」を通じて、若い女性たちをエプスタインに斡旋していた。
エプスタインが保有していた「連絡先リスト」をまとめた、いわゆる「ブラックブック」には、ブルネルやラトナーの名前と連絡先も記載されている。
ブルネルの獄中死は謎が多く残る。
2022年2月にブルネルは、パリのラ・サンテ刑務所で死亡しているのが発見された。フランス検察当局は自死と結論づけたが、彼が裁判を待つ立場にあったことから、欧州メディアは他殺を疑った。
ジェフリー・エプスタインも2019年に、ニューヨークの連邦拘置所で謎の死を遂げている。
(※これは他殺説や逃亡説がある)
フランスの調査報道メディア『Mediapart』や米誌『The New Yorker』は、エプスタインのネットワークが富裕層や政治の中枢とどのような関係なのかを、今も検証し続けている。
(以上は2026年2月12~14日に作成
5月6日に加筆)