タイトルエプスタイン文書とは何か

(以下は『文藝春秋 2026年4月号』から抜粋
2026年11月1日に作成)

ジェフリー・エプスタインの捜査資料のうち140万通の電子メールを解析し、性犯罪者たちの実像に迫ったのが、英エコノミスト誌のレポートだ。

今記事は、エコノミスト誌の編集部が書いたものの抜粋である。

🔵目次

ジェフリー・エプスタインとは何者か

エプスタインと親密だったビル・ゲイツ、キャスリン・ルームラー、英国のアンドルー王子

エプスタインはイスラエル(ロスチャイルド家)に雇われていた

エプスタインと親しかった著名人のリスト

🔵ジェフリー・エプスタインとは何者か

ジェフリー・エプスタインは1953年に米国のニューヨークで生まれた。
両親はユダヤ教徒である。

大学を中退した彼は、名門ダルトン校の教師をつとめた後、投資会社に勤務。
その後は自ら投資会社を設立し、10億ドル以上の資産を持つ大金持ちの客に特化して資産運用を請け負った。

(※10億ドル以上の資産を持つ大金持ちたちに特化、とさりげなく書いてあるが、これは特別な人脈がエプスタインにあった事を示している)

ジェフリー・エプスタインは、長年に渡って未成年の少女たちを騙して強姦し、その少女たちに売春させて、人身売買のネットワークを運営した。

エプスタインのパートナーだったのが、メディア王と呼ばれたロバート・マクスウェルの娘の ギレーヌ・マウスウェルである。

ギレーヌ・マウスウェルは、エプスタインを各国の大物や王室に紹介したり、売春させる少女たちを調達していた。

エプスタインたちの犯罪について、最初の通報は1996年にあったが、警察などは動かなかった。

2006年にエプスタインはようやく逮捕されたが、司法取引でわずか13ヵ月で出所した。

そして再び逮捕されて2019年に拘置所内で自殺するまで、彼らの作った人身売買ネットワークは維持された。

🔵エプスタインと親密だったビル・ゲイツ、キャスリン・ルームラー、英国のアンドルー王子

エプスタイン文書は2026年1月30日に300万ページ超が公開されたが、米国・司法省は文書の黒塗りを多くしており、犯罪者たちの名前ややり取りが隠されている。

とはいえ文書公開により、マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツが、エプスタインと何度も会っていた事が確定した。

オバマ政権で法律顧問をつとめ、ゴールドマンサックス銀行の最高法務責任者に就いていたキャスリン・ルームラーも、エプスタインと1万1300通もメールを交わしており、それが発覚したことで彼女は今年2月に職を追われた。

2026年2月19日に英国のアンドルー王子が、不正行為で逮捕された。

アンドルー王子はエプスタインと親密な仲で、英国政府の機密資料をエプスタインに渡していたのが発覚し逮捕されたのだ。

エプスタイン文書の公開によって、ニューヨークの大手法律事務所のブラッド・ カープ会長や、スロバキアの国家安全保障顧問のミロスラフ・ライチャク、パリで活動するアラブ世界研究所のジャック・ラング所長が、すでに職を追われた。

米国・司法省は、連邦議員の要請で、黒塗り部分の開示に動き出している。

🔵エプスタインはイスラエル(ロスチャイルド家)に雇われていた

ジェフリー・エプスタインという凶悪犯で小児性愛者の男が、人身売買の巨大なシステムを作り上げたことについては、2つの説がある。

1つ目は、恐喝するためだったとの説だ。

エプスタインは、自身の邸宅の各部屋に隠しカメラを設置し、隠し録りしていた。

自宅に呼んだ顧客たちの弱みを握り、脅迫してカネや情報をむしり取っていたと見られている。

実際にエプスタインは、ビル・ゲイツとロシア人女性の不倫をネタに、ゲイツを脅迫していた。

2つ目は、モサド(イスラエルの謀略機関)のエージェントだったという説だ。

エプスタインは、イスラエルの元首相のエフード・バラックと極めて親密であった。

バラックは、ニューヨークにあるエプスタインの持ち家に長期滞在していたことが明らかになっている。

(※エプスタインのメールには、「私はロスチャイルド家の代理人として働いている」との文言がある)

🔵エプスタインと親しかった著名人のリスト

公開されたエプスタインの電子メールを見ると、そのうち5分の3は彼が雇っていた者たちとのやり取りだ。

その中心は秘書のレスリー・グロフ、会計士のリチャード・カーン、専用パイロットのラリー・ヴィソスキなど。

残りの電子メールを見ると、そのうち19%は金融関係者とのやり取りだ。

彼がメールのやり取りをした者は、ウィキペディアに専用ページを持つ著名人も多い。

ピーター・ティールやイーロン・マスクとも、メールを交わしている。

メールのやり取り数の多い著名人の7位は、ローレンス・クラウス(物理学者)で、7593通だ。

11位はデビッド・スターン(英国のアンドルー王子の秘書)で、6364通。

以下にエプスタインとメールのやり取りが多い著名人ランキングの一部を書く。

14位 アリアンヌ・ド・ロスチャイルド (銀行家) 5532通

20位 トーマス・プリツカー (ハイアット・ホテルズの会長) 5029通

22位 マイケル・ウルフ (ジャーナリスト) 4831通

29位 ラリー・サマーズ (元米国財務長官) 4294通

49位 スティーブ・バノン (元ホワイトハウス戦略官) 1974通

54位 ピーター・ティール (投資家) 1880通

58位 リード・ホフマン (リンクトイン創業者) 1737通

140位 ビル・ゲイツ 542通

161位 イーロン・マスク 447通

他にも、ノーム・チョムスキー夫妻や、ウッディ・アレン夫妻、ディーパック・チョプラともメールのやり取りをしていた。

なおエプスタインは、女性に対するメールでは、しばしばヌード写真を要求していた。


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