(『クリーン発電がよくわかる本』から)
一般家庭での1時間の消費電力は、約4.5kWhです。
ですから、4kWの太陽光パネルを設置すれば、ほぼ電力をまかなえます。
1kWのパネル価格は、2005年には60~70万円でした。(※2020年の現在では30~35万円ほどです。)
補助金は1kW当たりに、2003年度は9万円でしたが、06年度にはゼロになりました。
(※2012年度に『再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度』がスタートし、補助金もいろいろと出るようになりました)
(2012.9.22.)
(『図解入門 太陽光発電の基本と仕組み』から抜粋)
戸建て住宅の場合、2~5kWのシステムがちょうどいいです。
現在の太陽光パネル技術では、1軒分をまかなうパネルを置くには、畳10~15枚の面積が必要です。
そして、屋根の傾き具合や方角により、発電効率は大きく違います。
太陽光発電のシステムは、4つの部分から成ります。
① 太陽光パネル ② パネル取り付けの架台
③ 直流を交流に変換するパワー・コンディショナー
④ 発電量やトラブルを表示するモニター
住宅の屋根に設置するタイプは、発電した「直流の電流」を、「パワー・コンディショナー」によって交流に変換して使用します。
余った分は、電力会社に送電して、買い取ってもらう。
パワー・コンディショナーの効率は、一般的に93~95%ですが、98%近いものもあります。
海に近い住宅の場合、塩害対策をした架台を置かないと、劣化してしまいます。
太陽光発電のシステムは、10年使用すると、3割の住宅でトラブルが発生します。
最も多いトラブルは、「パワー・コンディショナーの故障」です。
太陽光パネルは20年以上も保ちますが、パワー・コンディショナーは10年で交換が目安です。
パネル関連のトラブルでは、ハンダ付けの不具合や、接着剤の不具合が多いです。
一般的に、『購入費用は10~15年で回収できる』と言われており、10年目にパワー・コンディショナーを交換した場合、12.5年で費用を回収できます。
(現在のパネル価格や、売電価格や補助金での話です。)
パネルについては、メーカーは数年に1度の点検を推奨していますが、最近は「システムの常時の故障診断」を行う技術の開発が進んできています。
(トラブルがあれば、モニターに表示されるのです)
パネルを設置する際の傾斜角度は、「水平~20度」が主流になりつつあります。
30度ほどが最適なのですが、その場合だと強靭な架台が必要になります。
20度以下にすれば、風の影響も小さくなり、架台も簡易にできます。
(2014.1.7.)