『洗剤がなくても、きれいに汚れを落とせる』という洗濯機が、10年くらい前に登場しました。
私は合成洗剤が好きではなく、天然洗剤を使っているので、当初から興味を持ちました。
(ちなみに私は、時間の許す限り「固形の天然油脂洗濯せっけんとお湯による手洗い」で服を洗っています。本当によく汚れが落ちますよ!)
洗剤なし洗濯機については、「どういう仕組みなのかなー」とずっと思っていました。
新聞にそれを開発した方の記事が出ていて、謎が解けたので、その情報を書きます。
(毎日新聞2013.2.15.から抜粋)
「洗剤なし洗濯機」の開発に関わった奥俊一郎さんの話。
奥
「1990年代の半ば頃に、アトピーやかぶれの悩みを聞く機会が増え、洗剤なし洗濯機を思うようになりました。
問題は汚れを落とす方法でした。
水道水を電気分解すれば、塩素と水から次亜塩素酸を生成できる事に気付きました。
洗濯機の中で、この化学反応を起こせばいい。
2001年に発売した世界初の『洗剤ゼロコース付きの洗濯機』は、大反響で多い月には1.2万台も売れました。」
ところが、洗剤メーカーの猛反発を受けた。
奥
「僕達は、『ゼロコースでは泥汚れまでは落とせないし、洗剤を否定してはいない』と訴えました。
でも洗剤メーカーの研究者から、『この洗濯機はやめた方がいい』と言われました。
商品が物議を醸す現実に、一時は落ち込みました。
でもお礼の手紙やメールを1日に何百通もいただき、奮い立ちました。
(自分が現在勤めている)ハイアールの洗濯機には、洗剤ゼロコースが付いています。 」
(抜粋はここまで)
なるほど。水道水の塩素を活かして、それを元に汚れを落としているのですね。
洗剤メーカーによる猛反発は、私でも記憶しているくらいに、世間を席巻しました。
「身体に良くないものを(合成洗剤を)作っているのに、足掻いているんじゃない! もう時代は変わってきているのだぞ。」と、当時に思いましたが、未だに合成洗剤メーカーは存在しています。
「楽をしたい」とか、「真っ白にしたい」とか、「ふわふわにしたい」などと贅沢を求めると、合成洗剤になるんですよ。
人々の意識変革が必要です。
上記しましたが、「固形の天然油脂洗濯せっけんとお湯による手洗い」はいいですよ!
風呂場でもみ洗いををするのですが、洗濯機で洗うよりも汚れが落ちます。
昔の洗濯板で洗うスタイルが優れていたのだと、気付かされましたよ。
私のような手洗い・もみ洗い派には、綿素材が適している事も分かりました。
私はアトピーだから実感していますが、合成洗剤は身体に悪いですよ。
自然環境にも悪いですしね。
もっとも、洗剤メーカーはこの事実を強硬に否定しますが。
洗剤メーカーの態度は、原発メーカー・原発村と一緒です。
この手の人達を見ていると痛感するのですが、「新しい道への可能性を常に開いておく姿勢」「自分の利害を超えることを選べる姿勢」を持っているというのは、すごい事ですね。
そういう誠実な生き方をできる人々を、私は心から尊敬します。