地熱発電の基本②

(毎日新聞2013.5.20.から)

以下の内容は、「地熱発電シンポジウムin札幌」の記事から抜粋したものです。

北海道では、大雪山国立公園内で、地熱開発のための調査準備が始まっています。

○ 田中和徳さんの話

国内では、17ヵ所の地熱発電所が稼動しており、48万KWの出力を確保しています。

地熱発電の長所は、CO2の排出量が少なく、設備の利用率が高いこと。

固定価格買い取り制度の導入により、コストの回収も可能になった。

地熱資源の8割は、国立国定公園の中にあります。
昨年3月に、「自然環境と調和すること」を条件に、開発が認められました。

他にも国は、①環境影響評価制度(アセスメント)の審査時間の短縮化 ②地域の協議会設置への支援 ③温泉発電を含めた小規模な地熱発電への半額補助 を実施しています。

○ 高原一郎さんの話

地熱発電は、設備利用率が70%と高く、他の発電よりも性能が良いです。

地中深く1500m~1300mのエリアから、蒸気と熱水を取り出します。
蒸気を使ってタービンを回して発電し、熱水は地下に戻す。

出力3万KWの発電所設置だと、200億円~300億円かかると言われています。

この1~2年で、国内の22地点で調査が進んでいます。
そのうちの4割を占める北海道は、地熱発電の中心になると考えられます。

○ 田部井淳子さんの話

アイスランドには地熱発電所があり、「その技術を支えているのは日本だ」と聞きました。
それ以来、なぜ日本でやらないのか疑問でした。

日本が最強のものを活かさない手はない。

○ 田村正彦さんの話

岩手県八幡平にある地熱発電所は、1966年に運転を始めた国内初のものです。
出力は23500KWで、50年近く経っても2万KWを保っています。

○ マーク・シンクレアさんの話

ニュージーランドでは、総電力の13.4%を地熱発電がまかなっています。
現在の総発電容量は、75万KW。

モカイ発電所では、地熱を利用した温室でトマトなどを栽培して、雇用も創出しました。

○ 村本のコメント

地熱発電に北海道が有利なのは、広大な平野を考えれば予想できる事なので、驚きはありません。
ぜひ、開発していってもらいたいです。

地熱発電は、出力が安定しているし、枯渇しないので、本当におすすめなんですよ。
CO2の排出が少ないので、環境にも優しいです。

ボーリングをするので、環境を破壊すると大声で言う人達もいます。
でも、火力発電や原発と比較すれば、環境に優しいですよ。


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