(『イスラム世界のこれが常識』から抜粋)
ウマイヤ朝の第五代カリフ・アブドゥルマリクは、ウマイヤ家による王朝化を進め、本拠地シリア州をカリフの直轄州とした。
そして、エジプト州(北アフリカを含む)、イラク州(イランを含む)、アラビア州には総督を置いて、統治させた。
総督は全権を委任されており、地方分権的な体制であった。
ウマイヤ朝の住民は、4つの階級で構成されていた。
① アラビア人のイスラム教徒 (特権階級)
② 征服地の住民で、イスラム教に改宗した人々 (マワーリー)
③ 征服地の住民で、イスラム教に改宗せず、税金を支払って
庇護されている民 (ジンミー)
④ 奴隷