「酒」と「煙草」、この二つは、すでに身体に悪いと判明しているのに、多くの人が使用を続けています。
私はどちらも嗜まないので、外側から見ていてよく分かるのですが、この二つは人間の生活を貧しいものにしていますね。
私は、『酒と煙草から人々が卒業すれば、世界全体がもっと偉大で美しい世界に生まれ変わる』と確信しています。
そこで、今回はこれをテーマにします。
まず、煙草です。
これは身体に悪影響がある事が、様々な研究から明白になったので、愛好者が減ってきています。
すばらしい事だと思います。
私は吸った事が無いので、何で吸いたいと思うのかさっぱり分からないのですが、外側から喫煙者を見ていると、『落ち着きたいから、リラックスしたいから』という理由のようですね。
葉巻については「匂いを楽しむ」などの理由もあるようですが、一般の喫煙者は上記の理由がほとんどなのではないかと思います。
私は思うのですが、煙草で得られる「落ち着き、リラックス」は、ほんの一時的なものに過ぎません。
はっきり言って、『単なる気休め』であり、本当のリラックスには全く繋がらないものです。
だからこそ、すぐにまた吸いたくなるんです。
本当にリラックスしたいのだったら、目を閉じて短い時間であっても自分だけの世界に入り、内側の自分(魂)と繋がる事や、これから自分が行う事をじっくり反芻したりした方が良いです。
(私は実践していますが、リラックスするのにとてもお奨めな方法です)
煙草を吸っている方々は、リラックスする方法を間違えている、あるいは勘違いしている、のではないかと思います。
単に間違えているだけではなく、明らかに身体に悪いものを体内に入れているのですから、悲惨というしかないですよ。
煙草がアメリカ大陸から世界全体に広まった頃は、身体に悪い事も知られておらず、人々の生活を豊かにする新しい道具という認識だったのは仕方がなかったです。
でもそれから数百年が経ち、身体に悪い事が証明されたのですから、もういい加減に卒業しましょう。
次に、酒です。
こちらは、「少量を飲む分には身体に悪くない」などと言われて、あまり身体に悪いものという認識が浸透していないです。
しかし、ほとんどの人が身体に悪影響の出ない少量のレベルで止める事ができずに、身体にダメージを与えるレベルまで飲んでいます。
煙草よりも愛好してきた歴史が長いので、卒業するのは大変なのでしょうが、卒業した方が健康になれるし、長生きもできますよ。
私は2年位前に、筋トレ・筋肉について勉強をしました。
様々な知識を得られて、目からウロコが何枚も落ちたのですが、衝撃をうけた事実の一つは、『酒を飲み、体内でアルコールを分解しきれないと、血中にアルコールが混じり、筋肉をもろに分解してしまうこと』でした。
よく「スポーツ選手は酒を控えるとパフォーマンスが上がる」と言われますが、その理由はこういう事だったのかと思いましたね。
みんなが酒を愛好しているので、それに水を差す研究はあまり公にならない様ですが、煙草と同じく酒にも健康への悪影響がある事は、すでに証明されています。
今度は、少し切り口を変えてみます。
酒と煙草については、「愛好している者は、大人の世界により適応している者であり、人生を楽しんでいる者だ」という偏見が、世間にはあります。
冷静に考えると、こうした価値観・意識は妄想であり、酒や煙草にどっぷり浸かっている人の自己満足です。
酒や煙草にどっぷり浸かっている人は、そうじゃない人がどう生きているかが、ほとんど見えなくなっていますね。
勝手に、酒や煙草に手を出さない者を、不幸な者だと決め付けています。
こうした独善的な態度は、麻薬患者と似ていると思います。
非常に冷静に眺めると、「酒や煙草は大人の嗜みであり、かっこいい事だ」という感覚・価値観は、酒・煙草産業の宣伝に上手く乗せられているのだと思います。
実際のところは、何の裏付けもない考え方ですよ。
「かっこいいから」大人になるまで禁止されているのではなく、「身体に悪いから」成人になるまで禁止されているのです。
何の裏付けもないのに、映画・テレビドラマ・小説などにおいては、未だに酒や煙草を体内に入れる場面が、美化されて描かれがちです。
古い観念の名残りなのでしょうが、そろそろ変化していってほしい。
例えば「探偵もの」では、主役の探偵は、酒と煙草を愛好するのが定番となってきました。
でも、酒や煙草を一切しないで、「暇があると筋トレをしている」とか「家族との触れ合いを最大の喜びにしている」などの新しい探偵像を描くと、人気が出るかもしれませんよ。
また、多くの人が、「酒を豪快に飲む男性が、男らしく有能な男性だ」と考えています。
しかし、実際はそんな事はないです。
これも、何の裏付けもない、単なる古い観念(間違った神話)です。
例えば、日本史の中でも最も人気があり、男らしいとも考えられている「織田信長」は、酒をほとんど飲まない人で、毎日早起きをするのをポリシーにしていました。
幕末の志士たちでも、西郷隆盛、勝海舟、近藤勇、土方歳三たちは酒を飲みませんでした。
勝海舟は晩年に、「俺は酒を飲まない人間だったから、あの動乱の時代を生き延びられた。酒飲みだったら、酒に酔っているところを暗殺されただろう。」と回想しています。
どうでしょうか。
ここまで読めば、酒や煙草に対する見方が、随分と変化したと思います。
酒や煙草から卒業する事は、「人生から楽しみを奪う」のではなく、『人生を充実したものにする』のです。
その真実に、目覚めましょう!