〇2024年9月22日、September in the Rain
テールピースの調整
この録音の前に、レスポールのテールピースの高さを変えた。
これまでは一番低い状態だったが、高くしたほうが良いと言うギタリストが多いとのネット情報を見て、試しに上げてみた。
上げていくと、弾きやすくなり、音も柔らかくなり、ヴィヴラートをかけやすくなったからだろうがニュアンスも付けやすい。
上げるごとに、弦が緩くなりチューニングが変わるので、再チューニングが必要だった。
ここをいじると弦の張り具合が変わるので、オクターブ調整も必要になった。
なので、かなり時間がかかった。
テールピースは今までいじらなかった部位だが、音のニュアンスが激変する。
欲しかった音の柔らかさや、アタック音の自然さ、無理のなさが、まさかこれで出てくるとは。
今までずっとピックアップやヴォリューム交換が対処法と思っていた。
上げれば上げるほど音は好みに近づくが、上げ過ぎるとブリッジで弦を固定できなくなるとネット情報にあったので、ブリッジよりもやや下に留めた。
ちなみに高さ調整するにはネジを回すが、とても大きいネジである。
ネットでは大きなマイナス・ドライバーを使えとあるが、10円玉でちょうど上手く回す事ができた。
この録音の直前に、Youtubeでブロウバイブロウを聴いたが、エディファー・スピーカーで聴くと低音がすごく入っていると分かった。
ギターの音も自然で、表情がとても出ている。
改めてこのアルバムのジェフ・ベックの音の素晴らしさを感じた。
1つの理想の音として参考にした。
この音を基準にしつつ、September in the Rainの録音に入ったが、テールピースを上げたおかげで本当に弾きやすかった。
今までやりたくても出来なかった表情の付け方ができる。
イメージする音に、今までよりも近づける。
アンプ・シュミレーターを通さない生音も良くなった。
かなり音自体が変わり、ピックアップをとても低くセッティングしていたが、高くしたほうが音が良いと気付いた。
それでけっこう上げた。
特に低音が高音に比べて細くなっていたので、低音側を上げた。
これまでは低音部を高音部よりも極端に低くしていたが、そうしなくても良くなった。
基本の音が激変したので、BIASアンプのセッティングも大きく変わった。
クリーン・トーンの設定でも、音が淋しくなくなった。
トランスファーのアタックは、高めにしたほうがよい。
私のレスポールだとアタックがはっきり出ない。それを補いはっきりした輪郭が出る。
正直、今までで一番納得できる音と、ニュアンスになり、良いプレイができた。
これまでになく多彩な表情を付けて演奏できた。
やりたいプレイができる感触をレスポールの録音で初めて持てた。
使ったバックトラックの話をすると、途中でリズムが1度だけ4ビートになる。
そのあたりの変化も、何度か録音し直して上手く対処できた。
このバックトラックは、イントロからテーマに入る所も曖昧で、昔の自分なら上手く入れなかっただろう。
理論をしっかり勉強したおかげで、すぐにここまでがイントロだとか、ここでリズムが変わったと、把握できた。
初めて聴く伴奏のものを、4時間くらいでギター録音し終えたのを見て、自分の実力が上がっているのを実感した。
なおSeptember in the Rainを取り上げたのは、試しにサラ・ヴォーンとシナトラの歌をYouTubeで聴いたら良かったのと、季節がちょうど合っているから。
音の曲げ方については、サラ・ヴォーンをモロに参考にした。
いくつかの人の歌を聴いたが、メロディがはっきり確定してなかったので、自分の好みでメロディの細かい所は決めた。