(以下は『地球環境にやさしくなれる本』から抜粋)
気象庁のデータでは、日本の平均気温は1898年からの100年間で、1.06℃の上昇をしています。
大気中の二酸化炭素は、200年前に比べて30%も増加しています。
二酸化炭素が高水準で出され続けた場合、世界の平均気温はこれからの100年間で2.5℃上昇すると予測されています。
二酸化炭素や窒素酸化物が大気中で増えると、地球の熱が大気圏外に放出されにくくなり、気温が上昇します。
これを「地球の温暖化」と言い、温暖化をもたらすガスを総称して「温室効果ガス」と言います。
温室効果ガスには、「二酸化炭素」「メタン」「一酸化窒素」「ハイドロフルオロカーボン」「ハーフルオロカーボン」「六ふっ化硫黄」の6つがあります。
化石燃料の使用が世界中で増え、森林が乱伐採された事により、二酸化炭素が大気中で増えています。
メタンは、天然ガスに含まれている成分で、燃料に使われます。
最近になって、メタンが大量に海底に存在する事が分かりました。
メタンの温室効果は、二酸化炭素の20倍とされています。
地球の気温が上昇しているため、大きな台風、集中豪雨と洪水が、世界中で起きています。
気温が上昇すると、海水が温められて蒸発し、大気は大量の水蒸気を含むようになる。
これが集中豪雨を生むのです。
地球温暖化が進むと、氷河が溶けて海面の水位が上昇します。
そのため海抜の低い地域は水没してしまう。
近年では、シベリアやアラスカの永久凍土(今までは溶けなかった氷河)が溶け始めています。
永久凍土が溶けると、その下に蓄積されているメタンガスが大量に放出します。
地球温暖化は、降水量の変化も起こし、大きな干ばつを生むと考えられます。
海中でも、サンゴの発育が変わったり、魚やプランクトンの生息状況まで変化します。
(以下は『しんぶん赤旗日曜版2022年10月16日号』から抜粋)
地球の温暖化は、二酸化炭素が赤外線を吸収するためといわれている。
赤外線は、熱を持つすべての物から発せられる。
人間も、赤外線を発している。
地球は、太陽からエネルギーを受け取り、それとほぼ同じだけのエネルギーを赤外線として宇宙に放出する。
その際に、赤外線は大気中の二酸化炭素に一部が吸収されて、それから宇宙と地表に放出される。
赤外線を吸収・放出する二酸化炭素の量が増えれば、地表に届く赤外線は増えて、地球の温暖化につながる。