(『クリーン発電がよくわかる本』から抜粋)
1992年に、世界の国々は国連の下で、地球温暖化を食い止める取り組みを行う事を、約束しました。
1997年12月に京都で、世界の国々がさらに対策を進めるために、「約束の文書」を全会一致で採択しました。
それが『京都議定書』です。
京都議定書では、CO2などの削減数値が、法的拘束力を持って定められています。
京都議定書では、他国と協力して削減する3つの仕組み、「共同実施」「クリーン開発メカニズム」「排出量取引」を利用してもいいとしている。
これは、他国に出資して削減したり、削減した排出量を売買できる制度です。
日本は、「1990年よりも6%削減する」という約束をしています。
(2012.9.18.)
(『地球環境にやさしくなれる本』から抜粋)
『京都議定書』とは、「環境問題に取り組むために決めた、国際的な約束」です。
地球温暖化を解決するために、1992年に地球サミットで「気候変動の枠組み条約」が誕生します。
それに基づいて、1997年に京都で、『地球温暖化の防止のための京都会議』が開催されました。
その時に、温室効果ガスの排出規制が決まり、『京都議定書』と名付けられました。
この議定書は、アメリカなどの国が承認をしなかったために、発効までに時間がかかりました。
2004年にロシアが承認して参加をし、「55ヵ国以上の締結」という基準を達成して、ようやく05年2月に発効しました。
規制の「第1の約束期間」は、2008~12年です。
この期間では、先進国の排出する温室効果ガスを、1990年と比べて5.2%削減することが決められています。
国別の目標値もあり、日本は二酸化炭素を1990年よりも6%削減する事になりました。
「2013年からの第2期間では、さらに規制を強化しよう」と、日本やEUは考えています。
アフリカや南米の途上国は、第1期間では削減の義務は課せられませんでした。
「次の期間では規制を求めよう」との声も出ています。
京都議定書では、3つの『京都メカニズム』という制度が採用されています。
① クリーン開発メカニズム
先進国が、途上国に技術供与や投資をし、温室効果ガスを削減プロジェクトです。
先進国は見返りとして、途上国の排出枠の一部を取得できます。
② 共同実施
先進国同士が、削減のためにプロジェクトを共同で行い、お互いに排出枠を融通できる制度です。
③ 国際排出量取引
先進国同士が、一定の排出枠を売買できる仕組みです。
(2014.7.13.)